AMD Zen 5のIPCは約10%の向上に留まる見込み。Windows 10向けドライバーは提供されず、非対応に。
AMDでは2024年6月に開催されるComputex 2024で次世代CPUアーキテクチャーのZen 5を発表し、これらを搭載したデスクトップ向けRyzen 9000シリーズならびに、Strix Pointと呼ばれるノートPC向けAPUを併せて発表すると見られていますが、このZen 5アーキテクチャーの性能についてリーク情報が登場しました。
AMDのZen 5についてはZen 4に対して40%程度性能が向上するというリークが過去に出ていますが、中国Lenovoに勤めているWeiboユーザーの思考未来啊氏によると、Zen 4からZen 5のIPC向上は現時点では10%が記録されているとのことです。また、Cinebench R23のシングルコアスコアについては10%以上のスコア向上を記録していたものの、40%と言う値は非現実的と述べています。
AMDのZenシリーズについてはZen 3からZen 4で13%の向上を記録しており、10%向上となると過去最低のIPC向上幅になります。ただ、過去のリークではZen 5はアーキテクチャーが大幅刷新されるとも言われています。そのため、現時点ではまだ最終品でないことから最終的にはZen 3からZen 4と同じぐらいの13%に近い性能向上が見られるかもしれません。
今回のZen 5のIPCの情報に併せて、思考未来啊氏はWindows 10への対応状況について述べていますが、少なくともStrix PointについてはWindows 10向けのドライバーは提供されないため動作は不可能になる見込みです。一方でデスクトップ向けのRyzen 9000シリーズについてはX670Eなどのチップセットドライバーは現時点ではWindows 10に対応しているため動作はすると考えられます。
AMDのZen 5はアーキテクチャーの大幅刷新が入っている割にはIPCの伸びは低めになっていますが、IPCもワークロードによって結果は変わるため、ゲームやレンダリング、動画編集など実作業でどれだけ高効率に動作できるかが気になるところです。なお、Windows 10への対応状況については少なくともStrix Pointはもうサポートしない方針で、デスクトップ向けはまだ動きそうですが、その内チップセットドライバーのアップデートも提供されない可能性も高いため、もしWindows 10を使っていてZen 5系に乗り換える事を考えている場合はこの機会にWindows 11へアップデートしておいた方が後々楽かもしれません。
思考未来啊 | Weibo
補足情報
AMD Zen 5搭載Ryzen 9000シリーズは2024年下半期に投入予定のCPUです。デスクトップ向けはGranite Ridgeと言うコードネームが与えられておりZen 4から大幅なアーキテクチャーの刷新とTSMC 4nmを活用したプロセス微細化を適用することでZen 4に対して性能向上が期待されています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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CPU | AMD | Zen 5 (Ryzen 9000シリーズ) | 2024年下半期 |
コメント
コメント一覧 (1件)
13700kから乗り換えで9000x3Dと対応マザボに換装しようかと思ってたけど、この伸び率なら来年まで待つのもありか
ベンチマーク次第ではあるが