液晶の時代は終焉?液晶材料に関する新たな研究開発は行われていない模様。

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液晶ディスプレイの時代は終焉へ。液晶材料に関する新たな研究開発は行われていない模様

The LCD Monster Has Stopped Evolving – Display Daily

液晶ディスプレイについては1990年代後半より最新技術としてテレビなどで採用されはじめ、2000年代になると徐々にテレビやPC用モニターで主流になり、2010年代になると日本ではアナログ放送の停波や価格の下落などから一気に普及したと言えます。

この液晶ディスプレイを支える『液晶』材料についてですが、Daily DisplayによるとDisplay Week 2023で液晶材料の主要サプライヤーであるメルク新たな引き合いが無いとして液晶材料の研究開発を段階的に停止している事が明らかになりました。

この原因としてはここ数年、液晶のようにバックライトを必要とするモニターについてはコントラスト比が低い上に有機ELなど自発光型のディスプレイに対して消費電力や画質面で不利である事や、有機ELの価格自体が下がり始めていることからハイエンドテレビやスマートフォンなどでは有機ELなどへの切り替えが行われているとの事です。

HDDからSSDへ移行する様に液晶ディスプレイは徐々にシェアを落としていく模様

液晶材料に関する研究開発が停滞したからと言ってすぐに液晶ディスプレイが廃れる訳ではなく、HDDとSSDの様に徐々に置き換えられていく事が予測されています。

ディスプレイ業界に特化した調査会社DSCCによると、液晶ディスプレイのシェアは2023年から2027年にかけて毎年5%のシェアを落とし、それらが有機EL(OLED)やOLEDから解像度を増やしたMicroOLEDなどが主流となってくるとの予測が立てられています。

ただ、コスト面では液晶は圧倒的優位と言う立場が今後も続くと見られています。この理由としては液晶を製造するためのファブは2000年~2010年代に乱立されておりその多くが既に支払済みか間もなく支払い済みとなり資本コストがかからない状態にあると見られています。一方でOLEDに関しては液晶並みの生産量を確保するにも、液晶の圧倒的な低コストに既存の技術では太刀打ちできず、液晶に張り合うだけの巨額投資はまだリスクが高い状態と言えるようです。そのため、液晶については今後も市場で一定のポジションを維持するとは見られます。

ただ、液晶については冒頭の通り新たな技術開発は行われていない一方で、OLEDやMicroOLEDなどの技術革新は続くため、画質面や消費電力面で今後も差が広がり続けるとともに、どこかのタイミングでネックであるコスト面でブレークスルーが発生すれば、ブラウン管が液晶に駆逐されたように、液晶がOLEDなどに駆逐される日が来るかもしれません。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 液晶時代到来に随分抵抗したもんだな
    当時の液晶は、視野も狭く写りも綺麗じゃ無かったからね
    三菱のダイヤモンドトロン2台買って、壊れるまで使いました
    その頃にはもう液晶の方が綺麗になってて・・・・

    その液晶も終わるのか・・・・・
    時代は進むなぁ。もう10年もしたら
    ハンドベルドコンピューターで悪魔召喚とか出来るようになるんだろうか?
    同じ召喚するなら美少女の方が良いなぁ

  • CRT.プラズマなど自己発光系にある焼き付き問題は、発生しないのかな?
    ならいいけど、PCやサイネージとか、同じ画面が続く系の環境の弱点が残ってたら、画面がいくら綺麗でも普及には時間がかかりそう。反応が早ければゲーミング系では切り替わりが早そうではあるけど。

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