有効化パッケージの小さな更新で版を上げてきたWindows 11は、2027年の27H2で、24H2以来となるOSの主要な部分の入れ替えになる見通しだとThe Vergeが伝えています。2027年も品質の改善に重点が置かれ、Windows 12ではなくWindows 11の改善が続く形になるようです。
Windows 11 27H2は24H2以来となるOSの主要な部分の入れ替えに
Microsoftは2022年にWindowsを3年ごとに大きく更新する周期へ戻す計画を立てており、その1回目が2024年のWindows 11 24H2でした。22H2と23H2から続いたOSの主要な部分(コアOS)を新しいものに入れ替えたものの、24H2は当時見られていたWindows 12にはならず、Windows 11の大型更新にとどまりました。一方、2025年の25H2と、9月29日(米国時間)に一般配信が始まった26H2は、24H2とコアOSも月例更新も共通で、有効化パッケージ(eKB)の小さなダウンロードと再起動1回で移れます。
そんな中、The VergeのTom Warren氏が得た情報によると、Microsoftはこの周期の2回目に当たるWindows 11 27H2の準備をすでに進めており、コアOSを入れ替える大型更新になるとのことです。
Warren氏自身は、Microsoftが新しい機能やOSの改善をWindows 12として出すのではなく、Windows 11を改善していく形に見えるとしています。ただ、Microsoftは27H2もWindows 12も発表しておらず、リリース情報のページにも27H2の項目はありません。
Windows 11 26H1は26H2へ更新できず。27H2でコアOSを統合へ
Snapdragon X2やRTX Sparkを積む新しいArm機に最初から入っているWindows 11 26H1は、26H2とは別のコアOSを使っているため、26H2へは更新できません。Microsoftも「将来のWindowsのリリースで更新の道を用意する」とするだけで、時期は示していません。
Windows CentralのZac Bowden氏によると、27H2は26H1と26H2に分かれたコアOSを1つにまとめ直し、Windows 11の全ユーザーに提供される版になる見通しです。これで、Microsoftが2つのコアOSを並べて保守する状態も終わります。26H2へ上がれなかった26H1のPCまで1つのコアOSへ移すことになるため、27H2は有効化パッケージでは済まず、コアOSの入れ替えになるとみられます。
全ユーザーに向けた27H2の配信は、Bowden氏によると、例年の大型更新と同じ2027年9〜10月に始まり、段階的に広げられる見込みです。ただ、対応CPUなどの動作要件が27H2で変わるかは伝えられていません。なお、Warren氏によると、規模の大きい更新は互換性の検証が多く要るため、Insider向けのテストは例年より早く始まるとのことです。
Windows 11 27H2は品質の改善に大きな重点
テストを早めて検証を厚くするだけでなく、Warren氏が得た情報では、2027年の大型更新そのものでも品質の改善に大きな重点が置かれているといいます。前回コアOSを入れ替えた24H2では、配信後にインストールメディアで更新したPCが月例更新を受け取れなくなる不具合や、約9GBの更新キャッシュを消せなくなる問題などが相次いでいました。
一方、速さの面では、Bowden氏によると、Microsoftは新しい機能を版の更新に結び付けず、できたものから月例更新で配る形に変えており、27H2だけで使える新機能も今のところ知られていません。そのため、Microsoftが示したスタートや検索などの反応が最大20%速くなる改善と、8GBのPCで複数のアプリを使う作業が最大40%早く終わる改善は、25H2と26H2に10月までの更新ですでに配られています。
Microsoftは、メモリ圧縮の改良や、検索とウィジェットなどでのWebエンジンの共有、エクスプローラーやメモ帳などWinUI 3のアプリの作り直しで、今後数か月も軽量化を続けるとしており、27H2でも高速化や軽量化は期待できます。ただ、コアOSの入れ替えで不具合が相次いだ24H2の前例がある以上、27H2では速さ以上に品質が重視されるとみられます。


