V-Cache搭載Ryzen 7000シリーズは2月発売。Core i9-13900Kより最大24%高速

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AMDはCES2023にて3D V-Cacheを搭載するRyzen 7000シリーズ3モデルを2023年2月より発売を開始する事を発表し、仕様などの概要が明らかになりました。

目次

3D V-Cacheを搭載するRyzen 7000シリーズは3モデル体制で登場。ゲーミング性能はCore i9-13900Kより24%高速に

AMDはCES2023にてRyzen 7000シリーズに3D V-Cacheを搭載したRyzen 7000X3Dシリーズを発表しました。

このRyzen 7000X3Dについては16コア32スレッドのRyzen 9 7950X3D、12コア24スレッドのRyzen 9 7900X3Dと8コア16スレッドのRyzen 7 7800X3Dの3モデルがラインアップされる予定で2023年2月より発売が開始されるとの事です。

Ryzen 7000X3D各モデルの仕様

Ryzen  9 7950X3D

Ryzen 9 7950X3Dでは16コア32スレッド構成となっています。キャッシュ構成はL2キャッシュ16MBに加えCCD1基に32MBのL3キャッシュとV-Cacheを搭載するCCD1基に96MBのL3キャッシュを搭載する事で合計144MBの容量を持ちます。動作クロックについてはベースは4.2 GHzとRyzen 9 7950Xに比べると300 MHzほど落ちていますが、最大ブーストクロックは5.7 GHzとRyzen 9 7950Xと同じ設定になっています。

TDPについてはベースクロックが引き下げられている事から170Wから120Wに低減がされています。

左側のCCDにのみV-Cacheを搭載。

なお、Ryzen 9 7950X3Dには2基のCCDを搭載していますが、キャッシュ容量の通りV-Cacheを搭載するのは1基のみで、もう1基は通常のCCDとなっています。このような構成にした理由としては3D V-Cacheを搭載すると発熱の問題から動作クロックは低くなってしまうとの事です。しかし、シングルコア性能が要求される場面ではV-Cache非搭載のCCD側のCPUを使い高い動作クロックで処理を行うことでシングルコア性能を犠牲にせず、3D V-Cacheの恩恵を受ける事が出来るようになっているとの事です。

Ryzen  9 7900X3D

Ryzen 9 7900X3Dでは12コア24スレッド構成となっており、キャッシュ容量は合計140MBになっています。4MBの違いはL2キャッシュによるものです。

動作クロックはベースが4.4 GHzとこちらもRyzen 9 7900Xに比べると200MHz低くなっていますが、最大ブーストクロックは5.6 GHzと同じになっています。また、TDPも120Wに変更されています。

このRyzen 9 7900X3DについてもV-Cache搭載CCDと通常CCDを搭載しているため、上述の通り高いゲーミングパフォーマンスを実現しています。

Ryzen 7 7800X3D

Ryzen 7 7800X3Dは現行のRyzen 7 5800X3Dの後継モデルで8コア16スレッド構成になっています。キャッシュ容量はL2キャッシュ8MBに加え、CCDに32MB+V-Cache 64MBを搭載する事で合計104MBのキャッシュ容量を持っています。

動作クロックはベースは最終決定されていないものの、4 GHz台を目指しブーストクロックは5 GHzとなっています。このブーストクロックはRyzen 7 7700Xに比べると400 MHz低い値になっています。

このRyzen 7 7800X3DもTDPは120WとなっておりRyzen 7 7700Xに比べると15W高いTDPが設定されています。

Ryzen 9 7950X3Dのゲーミング性能はCore i9-13900Kを最大24%上回る見込み

AMDがCES2023にて発表したスライドでは、Ryzen 9 7950X3D(スライドではRyzen 7 7950X3Dと誤記あり)はIntelのCore i9-13900Kに比べてゲーミング性能は9%~24%優れるとのことで、ゲーミング性能を極限まで重視するユーザーには最適なCPUとなっています。

また、前世代のRyzen 7 5800X3DとRyzen 7 7800X3Dとの比較ではZen 4アーキテクチャーを採用した事による性能向上なども相まってゲーミング性能は21%~30%ほど伸びるとの事です。

このRyzen 9 7950X3D、Ryzen 9 7900X3D、Ryzen 7 7800X3Dについては2023年2月発売と言うだけで価格などはまだ明らかにされていませんが、価格次第ではRyzen 7000シリーズの不人気ぶりを吹き飛ばすような勢いで売れる可能性を秘めているCPUとなりそうです。


Ryzen 7000X3Dなどに対応するB650マザーボードに関しては現在セール中で3万円を切っている価格で発売されています。(って言ってもまだまだ高いですが・・・)

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 5800X3Dと12900Kの時もそうでしたが、今回も同様の結果ですね。
    海外で5800X3Dが売れまくっているおかげで日本国内のAM4マザーが無くなってしまい高騰化しています。
    戦争の影響で電気代が8倍に高騰している国もあるので、ワッパの良いX3Dが余計に売れるという側面もあるようですが、あまり需要が集中するとAM5マザーも足りなくなる可能性がありますね。

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