NVIDIAが RTX PRO 6000 Blackwell を発表。 RTX 5090 の供給がさらに制限される?
NVIDIAはGTC/GDC 2025ではここ最近のトレンドでもあるAI向けハードウェアに特化したプレゼンテーションを行いましたが、その中で新製品としてBlackwell UltraラインアップのGB300 GPUを発表しましたが、これに加えてワークステーション向けGPUのBlackwell RTX PROシリーズの発表を行いました。
このBlackwell RTX PROシリーズは主にAIなどのワークロードに対応するため大容量かつECC対応メモリを搭載しており、最上位モデルのRTX PRO 6000の他にRTX PRO 5000/4500/4000の4つのモデルをディスクリートGPU向けとしてラインアップ、またノートPC向けにもBlackwell RTX PROシリーズがラインアップされます。
ただ、この中で最上位モデルとなるRTX PRO 6000についてはゲーミング向けで最上位モデルで発売以降在庫がない状態が続いているGeForce RTX 5090と似た仕様でただでさえ切迫している供給体制がさらに悪化する懸念が出てきています。

RTX PRO 6000 BlackwellはRTX 5090と同じGB202 GPUを搭載する一方で、CUDAコアは24,064コア有効化されているため、RTX 5090より10%多くのCUDAコアを備えています。また、VRAMにはEEC機能付きのGDDR7を合計96GB搭載し、3GBのGDDR7モジュールを両面にそれぞれ16枚搭載したクラムシェルデザインが採用され、TDPは最大600Wと12V-2×6が供給できる電力の最大値に近い値に設定されています。
販売価格はまだ未定ですが、ワークステーション向けモデルと言うことで現行のRTX 6000 Ada Generationの100万円を超えることは確実で、日本では200万円にも迫る価格になることが予想されています。
RTX PRO 6000 Blackwellはコンシューマ向け製品ではないため多くの人にとって関係ない製品になりますが、もしRTX 5090の購入を検討しており販売を心待ちにしている人にとってこのRTX PRO 6000 Blackwellはかなり邪魔な存在になる可能性が高いと言えます。
というのもこのGPUはRTX 5090と有効化されているCUDAコア数が異なるものの同じGB202 GPUを採用しています。そのため、NVIDIAとしてはRTX PRO 6000 Blackwellに使えるスペックのGB202 GPUの場合はRTX 5090には使わずより高単価で販売できるRTX PRO 6000 Blackwellに優先的に振り分ける可能性が高くなっています。
そのため、AIB向けにGB202 GPUの供給が増えているという話もあるものの、このRTX PRO 6000 Blackwellの登場により今後もRTX 5090の供給が大幅に増えない要因となるかもしれず、まだまだRTX 5090に関しては簡単には買えない状態が続く可能性がありそうです。
NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Workstation Edition | NVIDIA
https://www.nvidia.com/ja-jp/products/workstations/professional-desktop-gpus/rtx-pro-6000
コメント
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5000シリーズここまで物がないともはやペーパーローンチといっていいレベルでしょう