Appleが折りたたみiPhone「iPhone Ultra」向けに専用のApple Pencilを試作していたものの、9月9日の発表会での投入は見送られる見通しであることが明らかになりました。
側面装着と内側画面に残る跡がApple Pencil投入の障壁に
iPhone UltraはApple初の折りたたみiPhoneで、内側7.7インチ・外側5.3インチという画面構成は、折り目と耐久性を優先した設計の結果として競合より一回り小さく抑えられています。内側の折りたたみパネルはサムスン製で、8月には実機を試した人物からヒンジの出来が好評と伝えられ、外観と使い勝手の情報は出そろってきました。
そうした中でBloombergのMark Gurman氏がニュースレター「Power On」で伝えたところによると、Appleは折りたたみiPhone向けの専用Apple Pencilを試作し、社内で評価していたとのことです。試作品はiPad用のApple Pencilより短く、本体の高さに合わせた形状で、側面にマグネットで装着して保管と充電を兼ねる設計だったとされています。
ただ、側面に装着したままではペンを使わない場面で本体を開く動作の妨げになるほか、Apple Pencilの先端によって内側ディスプレイに目立つ跡が残る恐れもあるため、このアクセサリーが9月9日の発表会に合わせて発売される可能性は低いとしています。加えて、このiPhone Ultraにペン入力用のデジタイザを内蔵するかどうかや、今後Apple PencilがiPhone Ultra向けに発売されるかについても現時点では不明なようです。
この内側ディスプレイは競合でも折り目や耐久性が課題で、Galaxy Z Fold 8では約1週間の使用で折り目が再び視認できるようになったと報告されており、iPhone Ultraでは内側ディスプレイの交換費用は850ポンド(約18万4,000円)前後と予測されています。Galaxy Z Fold 8の同じ修理594ポンド(約12万9,000円)の約1.4倍にあたり、こうした高額な修理費が見込まれる端末でペン先による跡まで懸念されるのであれば、Appleが初代モデルでの投入に慎重になるのも不自然ではありません。
サムスンも折りたたみではSペンを外したまま
内側画面でペン入力に対応してきたサムスンも、書籍型のGalaxy Z FoldでSペンに対応した最後のモデルは2024年のGalaxy Z Fold 6です。2025年のGalaxy Z Fold 7では薄型化を優先してSペン対応を外し、2026年7月22日に発表されたGalaxy Z Fold 8/Z Fold 8 UltraでもSペンには非対応のままです。Appleは開閉の干渉と画面への跡、サムスンは薄型化と理由は異なりますが、内側画面にペン入力を載せると薄さや耐久性に影響を与えることから、初代iPhone Ultraでの対応は望み薄と考えられます。
ただ、AppleとしてはiPhone Ultra向けのApple Pencilを実際に試作していることや、2028年の第3世代では内側・外側とも画面が大型化する計画のため、画面が大きくなるほど利点が増すペン入力が再浮上する可能性があります。


