Intelが2027年初めに発売予定の次世代デスクトップ向けCPU「Nova Lake-S」は、全モデルでCPU温度が90℃を超えると、最大クロックが5.1GHzに抑えられる見通しです。ただ、この90℃のしきい値は引き上げられないため、5.1GHzを超えるクロックを持つ上位モデルほど、最大クロックを保てるかが冷却次第になりそうです。
Intel Nova Lake-Sは90℃超で最大5.1GHzに制限。しきい値は引き上げられない見通し
Intel Nova Lake-Sは、Core Ultra 4000シリーズとして大容量キャッシュを積むBFC付きモデルから2027年1〜3月に発売が始まり、K付きモデルも1〜4月に出そろう見通しの次世代デスクトップ向けCPUです。TJMaxは変更できず、サーマルスロットリングも無効にできないと、リーカーのJaykihn氏が2月に伝えていました。
そんな中、同氏は新たに、まだ暫定の内容としながらも、CPU温度が90℃を超えると全モデルでコアの最大クロックが5.1GHzに抑えられると伝えています。この制限は100℃のTJMaxで働く従来のサーマルスロットリングとは別の仕組みで、しきい値の90℃もTJMaxと同じく引き上げられないとのことです。
Nova Lake-SのK付き上位モデルは制限の対象になる見通し
Nova Lake-S製品版の最大クロックはまだ明らかになっていないものの、PassMarkで見つかった28コアの試作品は最大4.8GHzで動いており、発売までにクロックが上がると見込まれています。現行のCore Ultra 9 285Kが最大5.7GHzで動くことから、K付きの上位モデルは5.1GHzを超える可能性が高いとみられます。その場合、90℃を超えると最大クロックは、285Kの最大5.7GHzより1割ほど低い5.1GHzに抑えられます。
Nova Lake-Sは高温時のクロックに上限。Raptor Lakeの劣化対策か
Raptor Lake系のCore i9などは、高い温度で高いクロックと高い電圧が続いたことで、TJMaxが100℃のままでも劣化して動作が不安定になりました。その後のArrow Lake(Core Ultra 200S)でTJMaxを105℃に上げる仕様は、Intelがこの原因を突き止める前に決まっていました。Arrow Lakeは最大クロックもCore i9-14900Kより下げており、105℃でも危険は小さかったとみられます。一方、原因が分かった後の最初の世代となるNova Lake-Sは、電力が上がり、クロックも上がる見込みのため、Raptor Lakeに近い条件になります。そのため、IntelはTJMaxに頼らず、手前の90℃で高いクロックを止め、設定でも外せないようにしたと考えられます。
Nova Lake-SのPL1は、Intelの社内資料でCore Ultra 9 285Kの250Wから、通常モデルで285W、BFC付きの28コア版で296Wに上がり、その分、温度も90℃を超えやすくなります。CPUクーラーは、パッケージサイズがArrow Lakeと同じためそのまま流用できる見通しですが、K付きの上位モデルで5.1GHzを超える最大クロックを保つなら、Arrow Lakeのとき以上の冷却性能を見込んで選んだ方が良さそうです。


