Intel Meteor Lake世代の最上位CPU『Core Ultra 9 185H』の性能が判明。デスクトップ向けCore i5-12600Kを超える
Intelでは、第1世代Core Ultra CPUシリーズとして「Meteor Lake」を2023年9月19日に開催された「Intel Innovation 23」で発表しました。この中で今回はノートPC向けMeteor Lake CPUの最上位モデル「Core Ultra 9 185H」のCPUベンチマーク結果が登録され、その性能が明らかになりました。
Core Ultra 9 185Hは、合計16コア22スレッドで構成されており、内訳はP-Coreが6コア、E-Coreが8コア、LP E-Coreが2コアです。L3キャッシュは合計24MBで、Core i9-13900Hと同じです。動作クロックはベースが2.5GHz、ブースト時は最大5.1GHzとなっており、大幅に刷新された製造プロセスやアーキテクチャーを採用しつつも、高めの動作クロックが設定されています。
Geekbenchで記録されたCore Ultra 9 185Hのスコアは、シングルコアが1873ポイント、マルチコアが13796ポイントです。
CPUモデル | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|
Core i9-13900HX | 2039 | 20943 |
Ryzen 9 7945HX | 2120 | 20900 |
Ryzen 9 7845HX | 2070 | 16500 |
Core i9-12900HX | 1921 | 15974 |
Core i9-12900H | 1962 | 14542 |
Core Ultra 9 185H | 1873 | 13796 |
Core i9-12950HX | 1861 | 13711 |
Core i9-13900HK | 1870 | 12436 |
Core Ultra 7 155H | 1750 | 12191 |
Ryzen 7 7745HX | 2020 | 12050 |
Core i7-12850HX | 1778 | 12041 |
Ryzen 9 7940HS | 2002 | 12000 |
Core i5-12600K | 1854 | 11912 |
Ryzen 7 7840HS | 1740 | 11000 |
Core i7-13700H | 1768 | 10796 |
Ryzen 9 6900HX | 1616 | 10151 |
Core Ultra 5 135H | 1144 | 9587 |
Core i9 11980HK | 1616 | 9149 |
Ryzen 5 7640HS | 1700 | 8500 |
Ryzen 5980HX | 1506 | 8217 |
Core i5-12600HX | 1622 | 8036 |
Ryzen 9 5900HX | 1416 | 7630 |
シングルコアの性能に関しては、Core Ultra 9 185HがCore i9-13900HKと同等であり、Core Ultra 9 185Hの動作クロックが5.1GHzに対してCore i9-13900HKは最大5.4GHzであるため、クロック当たりの性能が向上しています。これにより、省電力性能も先代のRaptor Lake CPUに対して向上が期待できます。
マルチコアに関してはゲーミングノートPCなどに搭載されるCore i9-13900HKを9.3%上回る性能で、デスクトップ向けCPUであり125Wを超える消費電力で動作するCore i5-12600Kを15.8%上回る性能を記録するなどCore Ultra 9ではノートPC向けの最新鋭CPUという事だけあり、ワットパフォーマンスが大きく改善されてます。
Meteor Lake CPUシリーズのうち、Core Ultra 5およびCore Ultra 7 CPUは2023年12月から搭載されるノートPCが各社から発売される予定です。一方で、今回ベンチマークが登場したCore Ultra 9 CPUについては2024年1月頃から投入される見込みです。発売までCore Ultra 9にはまだ数ヶ月ありますので、BIOSの最適化などが進めば、さらに高い性能が期待できます。今後、性能に関する新しい情報が入り次第、更新していきます。
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