AIBは GeForce RTX 5000 シリーズで利益を出せない模様。商流の一部が在庫を積み増しているという指摘も
NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズでは最上位モデルのRTX 5090からアッパーミドルレンジのRTX 5070のすべてのモデルにてNVIDIAが公表したメーカー希望小売価格(MSRP)で販売されるグラフィクスカードはほとんど存在せず、発売日の段階でMSRPを大きく上回るモデルが出回るなどで海外では”Fake MSRP”、日本ではアリバイ価格など批判に晒されている状態ですが、この件についてAIB関係者によるとそもそもMSRPでは利益を出せないなどAIB側の厳しい事情について明らかにしています。

様々なAIB製のGeForce RTX 5080をレビューした中国のレビュアーがAIB関係者に対してなぜMSRPで販売されているモデルがほとんどないのかと言う点について質問をしたところ、現状のGeForce RTX 5000シリーズはGPUダイとGDDR7などをの2つのコンポーネントだけで材料費の80%を占めているとのことで、これに加えてGPUクーラーやパッケージは$100程度になるためNVIDIAが設定したMSRPでは利益をほとんど出せない状態とのことです。そのため、多くのAIBはMSRPを上回る金額でエントリーモデルを設定しているほか、少しでも利益を取るためにエントリーモデルのOCモデルを主体に販売する方針とのことです。
一方でそもそも在庫が全くない理由についてはRTX 5090からRTX 5070などは春節による生産停止の影響が大きかったようでこれにより供給量が確保できなかったとのことです。また、各国に点在するディストリビューターも一時的にRTX 5000シリーズの在庫を抱え込んでいることも明らかにしており、彼らの行動が無ければここまで品薄になることは無かったとも述べています。
The next paragraph is the key point: all the cards go to the regional distributor, who stocks them to maximize profit.
— MEGAsizeGPU (@Zed__Wang) March 15, 2025
GPU関連のリークなどに精通しているMEGAsizeGPU氏によるとディストリビューターがなぜ在庫を抱え込んでいるのかその理由については利益を最大化するためにしていると述べているほか、数日前にBTOメーカーのPowerGPUがRTX 5090などが卸売業者から販売価格の1.5倍程度の価格を提示されるなどグラフィクスカードがAIBから消費者に渡る商流の中で誰かがぼったくりを働こうとしている可能性が示唆されています。
なお、このディストリビューターが一体どこの会社なのかなどは明らかにされていませんが、AIBなど製造や流通業者、量販店などが事業を継続するために利益を出すための値上げは仕方がないことと言えますが、意図的に在庫を絞り込み利益の独占と最大化を図ろうとしているのであればNVIDIA、AIB、量販店そして消費者から反感を買うのは必須で今後NVIDIAを中心に何か対策が行われるのか、また悪者は誰なのか犯人捜しが行われるのかにも注目が集まりそうです。
コメント
コメント一覧 (6件)
消費者不在の論理だね
GDDR7の値段ってどれくらいなんだろう
一番の問題は利益が出ないほどエヌビディアが高値で販売してること、利益少ないなら少しでも多くしようと在庫調整してしまうのもなんかわかる
日本でも最近発売した9000x3DモデルはアスクやCFDが他国より+3万円も金額を上乗せさせられ販売されていることも問題
高く売りグローバル保証は削除されるから日本は他国よりもサポートも薄くされてる
米もそうだけど間にはいる人間がろくなことをしないね
そういう台詞はMSRP価格で発売してから言ってくれ
今の状況は品薄にかこつけた強欲マンにしか見えない
春節で〜って
中の国だったら草生えるわ
5090買えない国で5090作るとかなんというマッチポンプ、まぁ東南アジアだろうけどね