Intelが2028年頃に投入を予定するハイエンドモバイル向けSoC「Razer Lake-AX」において、オンパッケージメモリを採用する計画であることがリーカーのHaze2K1氏により明らかになりました。
Razer Lake-AXでオンパッケージメモリが復活。LPDDR6採用の公算が大きい
Intelのオンパッケージメモリは、2024年に投入されたLunar Lakeで一度採用された設計で、DRAMをCPUパッケージ上に直接配置することで省電力性と実装面積の縮小を両立する手法です。Lunar Lakeでは30W前後の低消費電力プラットフォーム向けに最適化されていましたが、後継のArrow Lake-Hおよび現行のPanther Lakeでは採用が見送られていました。
メモリ規格はLPDDR6が有力。4,326ピンの巨大ソケットも傍証に
Haze2K1氏の投稿では搭載されるメモリ規格までは明らかになっていませんが、Razer Lake-AXの投入時期が2028年頃となる見込みであることを踏まえると、次世代規格のLPDDR6が採用される公算が大きいとみられています。Razer Lake-AXは大規模な内蔵GPUを搭載する予定で、メモリ帯域幅の確保が性能を左右する設計となるため、LPDDR5Xよりも帯域に余裕のあるLPDDR6が適しているという見方です。
なお、IntelはこのRazer Lake-AXで4,326ピンを持つソケットを採用する見通しで、これは現行のArrow Lake-Hの2,049ピンの2倍程度に相当します。CPUコアと大規模な内蔵GPUに加え、オンパッケージメモリの搭載を前提とした設計であると考えられます。
AMD Medusa Haloへの対抗策。Nova Lake世代の派生として位置づけ
Razer Lakeは2027年に投入予定のNova Lakeの最適化版にあたる世代で、P-CoreにGriffin Cove、E-CoreにGolden Eagleを採用予定とされています。
競合となるのはAMDの大規模な内蔵GPUを統合したHalo系APUで、現行のStrix Haloの後継で2027〜2028年に投入予定のMedusa Haloの対抗馬としてRazer Lake-AXが投入される見通しになっています。
なお、このRazer Lake-AXは2028年頃の投入が見込まれていますが、メモリ価格高騰の影響がこの時期まで続くかは未知数です。仮に現在のような高水準の価格が続いている場合、オンパッケージメモリの採用により搭載ノートPCの販売価格は押し上げられ、実質的にワークステーション向け製品として展開せざるを得なくなる可能性があります。ただ、ハイエンド価格帯のみの展開では出荷台数が伸びず事業性が確保しづらいというリスクもあるため、状況次第では計画自体が見直される展開も考えられます。
一方で、ハイエンドノートPCで大容量メモリを搭載する用途においては、OEM各社がメモリメーカーに対して持つ交渉力は限定的なため、Intel側がオンパッケージで実装した方が調達性やコスト面での優位性を見いだせる可能性もありそうです。

