AMD Ryzen 9000シリーズの北米販売価格が判明。日本での販売為替レートは$=180円で最大10%値上げ
AMDはZen 5アーキテクチャを採用するデスクトップ向けCPUのRyzen 9000シリーズを当初7月31日に発売する予定でしたが、CPUパッケージの刻印に誤記が見つかったため、Ryzen 5 9600XとRyzen 7 9700Xは8月8日に、Ryzen 9 9900XとRyzen 9 9950Xは8月15日に発売が延期されました。なお、当初の発売日である7月31日に北米のAmazon、BestBuy、Neweggなど大手量販店で価格が掲載され、日本向けの暫定的な販売価格も登場しました。
北米での販売価格は値下がり。値下げ率は最大18%と大きめ
北米のAmazonやBestBuy、Neweggといった大手量販店にRyzen 9000シリーズ各モデルの販売価格が掲載されており、すべての量販店で価格が同じであるため、メーカー希望小売価格(MSRP)が掲載されていると見られています。
Ryzen 9000 | MSRP (USD) | Ryzen 7000 MSRP (USD) | 差額 |
---|---|---|---|
Ryzen 9 9950X | $599.00 | $699.00 | -$100 (-14%) |
Ryzen 9 9900X | $449.00 | $549.00 | -$100 (-18%) |
Ryzen 7 9700X | $359.00 | $399.00 | -$40 (-10%) |
Ryzen 5 9600X | $279.00 | $299.00 | -$20 (-7%) |
北米では、Ryzen 9000シリーズは先代のRyzen 7000シリーズに比べてハイエンドモデルを中心に大幅な値下げが行われています。特にRyzen 9シリーズは-$100、Ryzen 7は-$40、Ryzen 5が-$20の値下げとなっています。値下げ率では、Ryzen 9 9950Xが-14%、Ryzen 9 9900Xが-18%と非常に大きく、Ryzen 7以下も約1割近く安くなっています。
日本は円安影響で販売為替レートは$=180円に。Ryzen 7000シリーズより最大10%値上がり
日本ではRyzen 9000シリーズの発売予定が、グローバルでの発売延期に伴い、Ryzen 5 9600XとRyzen 7 9700Xが8月9日、Ryzen 9 9900XとRyzen 9 9950Xが8月16日に延期される見込みです。しかし、当初7月31日に発売される際の販売価格が登場しています。
Ryzen 9000 | 販売価格 (JPY+税込み) | Ryzen 7000 販売価格 (JPY+税込み) | 差額 |
---|---|---|---|
Ryzen 9 9950X | ¥117,800 | ¥117,800 | 据え置き |
Ryzen 9 9900X | ¥88,800 | ¥92,500 | -¥3,700 (-4%) |
Ryzen 7 9700X | ¥70,800 | ¥66,800 | +¥4,000 (+6%) |
Ryzen 5 9600X | ¥54,800 | ¥49,900 | +¥4,000 (+10%) |
日本では円安の影響もあり、北米では値下がりしているものの、日本ではRyzen 9 9900Xのみ値下がりし、その幅は-3,700円で約-4%です。Ryzen 9 9950Xは値段が据え置きで117,800円からスタートします。下位モデルは値上げされ、Ryzen 5 9600XとRyzen 7 9700Xは先代のRyzen 7000シリーズに対して+4,000円の値上げで、値上げ率は前者が+10%、後者が+6%となっています。
この販売価格は北米での販売価格と照らし合わせると$=180円相当で計算されています。先代のRyzen 7000シリーズ発売時は為替レートに対して約+10%ほどマージンを取って国内販売価格が設定されていたため、今回のRyzen 9000シリーズの販売価格は$=165円想定で組まれている可能性があります。
ただ、日本では7月31日の日銀政策決定会合で利上げが発表され、円高が進行しているため、$=160円台から$=150円台に進む可能性があります。そのため、Ryzen 5 9600XとRyzen 7 9700Xが発売される8月9日までに価格が変更される可能性もあります。
AMDのRyzen 9000シリーズについてはRyzen 7000シリーズに比べて値下げされると言われていましたが、実際の販売価格も北米においてはハイエンドモデルが中心に値下げされるなど魅力的な価格設定になっています。特にハイエンドモデルでは性能も高いのですが、消費電力や温度が低いなど大きなメリットがあるため、Ryzen 7000シリーズに比べて人気は高まりそうな予感です。一方で、日本では円安の影響もあり値下げされるモデルはRyzen 9 9900Xだけで他は据え置きか値上げと少々残念な価格設定になっています。
ただ、為替については7月末から急激に円高に向かっており、Ryzen 7000シリーズ発売時に近い為替水準になりつつあるため、Ryzen 5/7が発売される8月8日までに再度価格設定が見直される可能性もあるため、価格見直しに期待したいところです。
momomo_us | X (Twitter)
コメント
コメント一覧 (3件)
まだ時期が悪い
流石に5が5万はぼりすぎw
4月のAliexpressのセール時に7500F(1万7千円)とDDR5-6800 16GBx2 Hynix-A (1万円)とMSI B650マザー(1万3千円)を個人輸入しましたが、国内は高いですね。
7700は2万6千円で売っていました。
各販売ページのレビューを見ると日本から買った人が結構居るみたいですね。
物によって日本の1/4~2/3ぐらいで買えるので、
ケーブル、ファン、USBハブ、SSD、コネクタ類、水冷パーツ等輸入しまくっていますが、
9000シリーズは発売3ヶ月~半年後に個人輸入しようと思っています。
AFMF2でマルチGPU(生成とゲームを別のGPUで負荷分散)と仮想フルスクリーン対応、OpenGL/Vulkanへの追加対応が行われるようなので、状況次第ではAPUに乗り換えるかもしれません。