Intel Arrow Lake-Sにエントリーモデルは投入されず。代わりにLGA1851対応のMeteor Lake Refreshが投入される可能性も
Intelが2024年に投入を予定している次世代デスクトップ向けCPUのArrow Lake-Sは、ノートPC向けに投入されたMeteor Lakeのタイルアーキテクチャーに加え、P-CoreとE-Coreも新しいアーキテクチャーを採用するなど、多くの新技術が投入されたCPUです。しかし、Arrow Lake-Sについては現時点ではミドルレンジモデルのみが投入される予定で、エントリーモデルはコスト上の問題から投入されない見込みです。代替案として、IntelはMeteor Lake Refreshを投入する可能性があるようです。
リーク情報によると、IntelのArrow Lake-Sでは2024年10月ごろに発売されるモデルはCore Ultra 9/7/5のうち、オーバークロック可能なKバリアントのみとなり、その後、2025年初めにミドルレンジモデル中心のラインアップが投入される計画です。このラインアップでは、Arrow Lake-Sアーキテクチャーを採用する最廉価モデルはCore Ultra 5となる予定です。
しかし、Core Ultra 5はエントリーモデルとは言えず、さらに下位のCore Ultra 3やCore 3などが期待されますが、現時点ではArrow Lake-SのCore Ultra 3モデルはラインアップに含まれていません。ただし、リーク情報によると、Arrow Lakeアーキテクチャーを採用するエントリーモデルは存在しないものの、エントリーモデル自体は存在するとのことです。
そのため、IntelはエントリーモデルにおいてArrow Lakeアーキテクチャーを採用せず、ノートPC向けに既に投入されているMeteor Lake RefreshをLGA1851対応にし、Core 3またはCore Ultra 3シリーズとしてラインアップする可能性があります。
Arrow Lakeアーキテクチャーはタイルアーキテクチャーを採用するため、製造コストが高く、特に高価なTSMCの3nmプロセスでCPUコアが製造されるため、エントリーモデルとして適切な価格で販売するのは難しいと言えます。
そのため、TSMCの5nmプロセスを使用する比較的安価なMeteor Lake Refreshを投入し、低価格で販売しつつ収益を確保する戦略を採る可能性があります。
Meteor Lake Refreshは2023年に発売されたMeteor Lakeのリフレッシュ版で、詳細は明らかではありませんが、ノートPC向けにのみ投入されている現行モデルから考えると、低発熱・低消費電力というエントリーデスクトップCPUとしてのニーズに合致しています。
また、仕様についてはコストを抑える観点から、Meteor Lake-Hで採用されている8P+8E+2LPE構成のダイが有力ですが、エントリーモデルやデスクトップ向けであることを考えると、LPEを省いた4P+4E+0LPE構成になる可能性もあります。
Intel Arrow Lake-SはTSMCの3nmプロセスを使用するなど、製造コストが非常に高いCPUであるため、エントリーモデルをラインアップするのは難しいようです。しかし、その代わりにMeteor Lake Refreshを投入するなど、エントリーモデルを提供する計画があるようです。もし、4P+4E構成のMeteor Lake Refreshがエントリーモデルとしてラインアップされる場合、エントリーモデルの性能が大幅に向上することが期待されます。Arrow Lake-Sの上位モデルだけでなく、エントリーモデルの動向にも注目が集まります。
Jaykihn | X (Twitter)
補足情報
Intel Arrow Lakeはデスクトップ向けCPUとしては初めてタイルアーキテクチャーを採用したCPUになり、ソケットもLGA1700からLGA1851に切り替えられます。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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CPU | Intel | Intel Core Ultra 200 / Core 200 | 2024年10月以降 |
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