Snapdragon X Eliteがマルチコア性能でApple M3を超え。M3 Proには1歩及ばず

Snapdragon X Eliteのベンチマークが登場。マルチコアはApple M3を16%超える性能

QualcommのSnapdragon X EliteはTSMC 3nmで製造される独自開発のCPUコアを搭載し、非常に高い性能を発揮することが様々なベンチマークで明らかになっています。そんなSnapdragon X Eliteですが、同CPUを搭載したノートパソコン、サムスンGalaxy Book 4 Edgeで計測されたベンチマークが登場し、Apple M3を16%も上回る結果がGeekbench 6のデータベースに登録されました。

Snapdragon X EliteについてはTDPが28W版と80W版の2種類があり今回のベンチマークでは明確には示されていません。しかし、Galaxy Book 4 Edgeが薄型ノートパソコンであるためTDP 28W版を搭載しての計測だと考えられます。

ベンチマーク結果はSnapdragon X Eliteはシングルコアが2785ポイントに対してApple M3が3133ポイントと11%ほど劣る性能になっていますが、マルチコアでは13925ポイントを記録し、12005ポイントのApple M3を16%上回るスコアを記録しています。

Apple M3はP-CoreとE-Coreそれぞれ4コアの合計8コア構成ですが、Snapdragon X EliteはP-Coreを8コア、E-Coreを4コアの合計12コア構成になっています。そのため、適切なのは同じく12コアを搭載するM3 Proですが、M3 Proではマルチコアが15237ポイントと9%劣るなどあと一歩及ばないというレベルになっています。

Snapdragon X Eliteについては幅広いOSに対応するためApple Mシリーズに比べて汎用性が求められるほか、同CPUが初めて独自コアを搭載するモデルであるなど不利な点もあるなかで今回のベンチマークで記録されているスコアはなかなか善戦していると言えます。ただし、今回のベンチマークに登場したサムスンのGalaxy Book 4 Edgeは日本円で25万円ほどと非常に高価になっており、他のノートパソコンの価格は不明ですがあまり安くはないと考えられます。