PS5を購入したものの、ゲーミングモニターを持っていない方も多いのではないでしょうか?「追加で購入する必要があるのか?」と疑問を持っている方へ、アドバイスをお伝えします。
最近、ゲーミングモニターという言葉をよく耳にするようになりました。多くの方が「ゲームをするならゲーミングモニターが必要では?」と考えるかもしれません。結論から言うと「買うと良いが、無理に購入する必要はない」ということです。
結論:ゲーミングモニターを買う意味はあるが、無理して買うほどではない
ゲーミングモニターを買う意味はあるが、無理してまで買う必要はない。
ゲーミングモニターを購入することで、Apex LegendsやCall of Dutyといったオンライン対戦型のシューティングゲームをより快適にプレイすることが可能になります。しかし、ゲームを深く楽しむことが分かっているならば、快適さを重視し購入すると良いでしょう。逆に、仕事後や週末に気軽にゲームを楽しむ程度であれば、ゲーミングモニターの購入は必須ではありません。
ゲーミングモニターとは?
一般的に、ゲーミングモニターには様々なスペックがありますが、画面解像度やリフレッシュレートがよく注目されます。しかし、ゲーミングモニターと他の一般的なモニターとの最も大きな違いは、リフレッシュレートです。
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リフレッシュレートとは、簡単に言うと、画面が1秒間に何回更新されるかを示す値であり、「Hz」(ヘルツ)という単位で表されます。一般的なノートPCやテレビ、モニターなどでは、このリフレッシュレートは60Hzに設定されており、1秒間に60フレームを出力できます。
対照的に、ゲーミングモニターは「120Hz」や「144Hz」、高価なモデルでは「240Hz」など、より高いリフレッシュレートを持っています。これがゲーミングモニターの最大の特徴と言えます。
「60Hz」と「120Hz」の違いを比較すると、違いに敏感な人であれば、後者の方が動きがスムーズであることが分かるでしょう。特にゲームプレイにおいては、キャラクターや敵の動きが滑らかなため、照準を合わせやすくなります。
ただし、60Hzでも十分にゲームを楽しむことはできますし、シューティングゲームをプレイする上で圧倒的に不利になるわけではありません。実際、PS4の時代にはほとんどの人が60Hzのモニターを使用していましたし、PS5の普及率を考えると、Apex Legendsなどの人気ゲームをプレイする大多数のプレイヤーは60Hzのモニターでプレイしています。
このため、ゲーミングモニターを無理して購入する必要はないと言えます。
60Hzと120Hzの間には違いがありますが、120Hzと240Hzを比較した場合、60Hzから120Hzへの変化ほどの大きな違いは感じられません。これは、人間の目が違いを認識できる限界がおおよそ240Hz程度であると言われているからです。(数字にとらわれ過ぎて240Hzや360Hzなどを無理して買わないように)
PlayStation5(PS5)が対応する最大のリフレッシュレートは?
PlayStation (PS5)では4K解像度で最大120Hzのリフレッシュレートに対応しています。
ただし、ほとんどのゲームでは120Hz出力には対応しているものの、120Hz出力時には解像度が1080p(通称FHD)に引き下げられます。
PS5は「4K120Hz対応」という謳い文句で売り出されていますが、現実には最新のグラフィックが複雑なゲームを4K解像度で120Hzのリフレッシュレートで動かすにはスペックが足りません。
そのため、多くのゲームでは解像度を4Kに設定し、リフレッシュレートを60Hzに下げるか、またはリフレッシュレートを120Hzに設定し、解像度をFHDに下げるかのどちらかを選択する必要があります。
PS5と組み合わせるゲーミングモニターを買うなら3万円以内のFHDで十分
上述の通り、PS5においては4K120Hzに対応するものの、120Hz出力時はほとんどのゲームではFHDに解像度が落ちてしまいます。
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この点は2024年に発売が予定されているPS5 Proなどで改善される可能性はありますが、多くの人は通常のPS5を買う事となるため現時点でオススメ出来るゲーミングモニターは解像度がFHD(1080p)以上で、リフレッシュレートが120Hz以上です。
この条件を加味した上でおすすめのゲーミングモニターを簡単に3つ紹介します。もちろん、ゲーミングモニターは各社から非常に多くのモデルが販売されていますので、価格.comなどから予算に応じたモデルなどを探すのも良いと言えます。
PS5にオススメのゲーミングモニタを3つ紹介
紹介する順番はモニターの大きさ順です。
選定基準は基本FHD(1080p)で120Hz以上のリフレッシュレートである事に加え、無難な入力端子と必要十分な応答速度を持った安価なモデルです。
画面サイズは23と27インチ程度のモノを取り上げています。個人的には部屋に置けるサイズの中で最も大きいモニターサイズのモデルを買う事がオススメします。
LG UltraGear 24GN650-BAJP (23.8inch)
LG UltraGear 24GN650-BAJP (23.8 inch)の詳細仕様
商品名 | LG UltraGear 24GN650-BAJP |
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メーカー | LGエレクトロニクス |
価格 | 25,290円 |
サイズ | 54.1 x 55.1 x 29.1 cm |
ディスプレイサイズ | 23.8 インチ |
ディスプレイ種類 | IPS |
重量 | 5.6 kg |
解像度 | フルHD (1920 x 1080) |
リフレッシュレート | 144Hz (FreeSync対応) |
応答速度 | 1ms (GtG) |
LG UltraGear 24GN650は小型な23.8インチのモニターを備えつつ、最大144Hzの入力まで対応したフルHDゲーミングモニターになっています。価格は2.5万円程度と比較的リーズナブルでありながら、HDMIを2系統、DisplayPortを1系統備えているため、PS5とSwitchとPCなど3台接続し、切り替えて運用などが可能になっています。
ACER Nitro XV270M3bmiiprfx (27 inch)
ACER Nitro XV270M3bmiiprfx (27 inch)の詳細仕様
商品名 | ACER Nitro XV270M3bmiiprfx |
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メーカー | ACER |
価格 | 24,780円 |
サイズ | 61.4 x 52.0 x 23.4 cm |
ディスプレイサイズ | 27インチ |
ディスプレイ種類 | IPS |
重量 | 5.7 kg |
解像度 | フルHD (1920 x 1080) |
リフレッシュレート | 180Hz (FreeSync対応) |
応答速度 | 1ms (GtG) |
ACER Nitro XV270M3bmiiprfxはゲーミングモニターで主流の27インチサイズのモニターを備えており、リフレッシュレートは最大180Hzと240Hzモニターと144Hzモニターの中間に位置する性能になっています。(HDMI入力時は最大144 Hzですのでご注意ください)
応答速度は1msと早く、ディスプレイ種類も視野角が広いIPSを採用している他、HDMIを2系統、DisplayPortを1系統備えているなど必要な機能を取り入れつつ、価格はパソコン工房で2.5万円で購入ができるなどコストパフォーマンスが非常に高いゲーミングモニターになっています。
MSI MAG 275CQRF-QD (27 inch 1440pモニター)
MSI MAG 275CQRF-QD (27 inch)の詳細仕様
商品名 | MAG 275CQRF-QD |
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メーカー | MSI |
価格 | 49,800円 |
サイズ | 60.7 x 42.7 x 26.7 cm |
ディスプレイサイズ | 27インチ |
ディスプレイ種類 | VA |
重量 | 6.2 kg |
解像度 | WQHD (2560 x 1440) |
リフレッシュレート | 170Hz (FreeSync Premium対応) |
応答速度 | 1ms (GtG/MPRT) |
MAG 275CQRF-QDはここまで言っていた【フルHDで良い】と言う発言とは異なるWQHD(2560 x 1440)の解像度を持ったゲーミングモニターになっています。これは、将来的にPS5からPCでゲームをしたいと考えている人向けの製品になります。モニターは湾曲タイプで応答速度はGtGより人間が実際に見た感覚に近いMPRTで1msを記録するなど優れた応答速度を持っています。また、リフレッシュレートは最大170Hz(HDMI使用時は144Hz)でPS5でもPCでもゲームを快適に楽しめる仕様になっています。入力端子はHDMIを2系統、DisplayPortを1系統に加え、USB Type-Cを1系統備えているため、Type-Cに対応したノートPCをケーブル1本でモニターに繋ぐことが可能になっています。
ゲーミングモニターでよく言われる事『応答速度』
ゲーミングモニターにおいて確認すべきスペックの一つが応答速度です。この数値が小さいほど応答速度が高く、画面が素早く切り替わるため残像が少なく、視認性が向上します。多くのゲーミングモニターは3ms以下の応答速度を持っていますが、稀に5msなどのモデルも存在するため、選択の際には注意が必要です。
ただし、応答速度の違いを実際に感じ取ることができるかは使用環境や個人の感受性に依存します。高価な1ms応答速度のモニターを使用していた人や、複数のモニターを並べて比較する際には違いを感じることがあります。しかし、これまで60Hzの通常のモニターやテレビでゲームをしていた人の場合、応答速度の違いを感じることは難しく、ゲーム中にその差を認識するのは困難です。
応答速度の数値の隣には「GtG (Gray to Gray)」または「MPRT (Moving Picture Response Time)」と記載されていることがあります。これらは応答速度を測定するテスト手法の違いを表していますが、実際の画面の動きにより近いテスト手法はMPRTです。したがって、1ms GtGと1ms MPRTの製品が同じ価格帯で販売されている場合、MPRTの数値を持つ製品の方が優れていると言えます。
120Hz対応のテレビはゲーミングモニターとして代用できる?→できない場合が多い
最近販売されているテレビの中には、120Hzに対応しているモデルも増えています。それを見て「テレビでもゲームが楽しめる!」と考えるかもしれませんが、応答速度を低減する機能が付いていない限り、テレビでのゲーム利用はおすすめできません。
多くのテレビには、30fpsで放送される地上波番組を60fpsや120fpsに補完する「倍速駆動」というモードが搭載されています。しかし、この機能はゲームプレイ時に応答速度を悪化させ、操作から画面表示までの遅延が目に見えて感じられるほど顕著になることがあります。
さらに、倍速駆動機能を無効にしたとしても、HDMI経由での入力からモニターへの表示までの速度が遅いケースが多いため、応答速度が明示されていないテレビでは、ゲーミングモニターの代替として使うことはおすすめできません。
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