MicrosoftがWindows Insider向けに先行投入してきたWindows 11の品質改善を、今秋から一般のWindows 11 PCへ広く展開し始めることが明らかになりました。あわせて、8GB以上のPCを対象にしたメモリー使用量の削減や初期設定の簡略化などの改善が、新たな重点領域に加わっています。
Windows 11の品質改善が今秋から一般提供へ
Microsoftは2026年3月20日にWindows 11の品質を立て直す方針を表明し、性能・信頼性・作り込みの3点を軸に、更新中の強制再起動をやめ一時停止も延長できる変更や検索ボックスからMSN由来の広告を一掃する改良などをWindows Insider向けに先行投入してきました。エクスプローラーの基盤改修やウィジェットの静音化、USB4ドックやBluetooth機器の接続改善も、この4か月で同じ枠組みのもと進められています。
今回Microsoftが公開した進捗報告では、こうした改善を今秋から一般のWindows 11 PCへ広く展開し始めることが示されました。加えて、Insider向けにはエクスプローラーや検索の応答性、起動・ログオン時間、Windows Helloの顔・指紋認証の信頼性などがすでに改善しているとのことです。
一般展開の時期については、Windows K2と呼ばれる品質改善に向けた社内計画は2026年後半から成果を刈り取るとされていましたが、今回Microsoft自身が「今秋」と言い切ったことから2026年10月に配信予定のWindows 11 26H2に盛り込まれる可能性が高いと言えます。
新たな重点に「8GB以上のメモリー最適化」が加わる
年内は性能・信頼性・作り込みの3つの軸を継続しつつ、重点領域として初期セットアップの高速化、8GB以上のPCを対象にしたWindowsのメモリー使用量の削減、保護者向け設定へのアクセス改善を含むファミリー機能、日常的に使うアプリでの自然な音声操作の4分野が追加されました。
このうち多くのユーザーが望んでいるメモリー使用量の削減が重点に入った背景には、メモリ価格高騰により8GB搭載機が増えていることが挙げられますが、8GBだとOSと定番アプリだけでメモリーを使い切っている実態もあります。
実際に、8GB版Surface Laptopのレビューでは起動直後にWindows 11だけで4.2GBを消費する実測が示されており、ブラウザーやチャットを開いた常用時には使用可能な7.6GBのうち約6.7GBまで消費していたため、8GB機を快適に使えるようにするにはOS側のメモリ使用量を削る以外に快適性を向上させる方法は残されていません。そのため、Microsoftも標準アプリのメモリー削減をスタートメニュー刷新より先に進めており、今回の重点入りでこの軽量化が年内に導入されることが確実となりました。ただ、この最適化がどれだけ効果を発揮するかはまだ不明であるため、この軽量化を見越して8GB構成のPCを選ぶのは避けた方が無難です。


