Windows 11で、すでに動いているアプリを再び開く際に挟まっていた一時的なプロセスを省き、起動を速くする仕組みをMicrosoftがInsider向けに配信し始めました。最初に対応したのはEdgeで、ほかのアプリが取り入れるには現時点でMicrosoftの使用許可が必要です。
すでに動いているEdgeを開くときの余分なプロセスを省き、起動を短縮
Windows 11では、アプリを開くときやスタートメニューを表示するときにCPUを1〜3秒だけ最大クロックへ引き上げるLow Latency Profileが6月から月例更新で配られており、Edgeの起動も最大40%速くなるとされていました。
そんな中、10月16日(米国時間)にInsider向けのRelease Previewチャネルで配信された更新KB5127936では、動いているEdgeをリンクやタスクバー、スタートメニューから開くと、Windowsが一時的なプロセスを起動せずにそのEdgeへ直接要求を渡すようになりました。
この一時的なプロセスは、Edgeのように同時に1つしか動かないアプリを開くたびに起動し、動いているEdgeを見つけて要求を渡すと、そのまま終了していました。プロセスは1つ起動するだけでも時間がかかり、ほかのアプリで負荷がかかっているPCほど待たされます。Microsoftも、効果が最も大きく出るのは複数のアプリを同時に使っているPCだとしています。なお、Low Latency ProfileがCPUのクロックを上げて起動の処理を速く済ませる機能なのに対し、今回の変更は一時的なプロセスを起動する手順そのものをなくしています。
速くなるのはEdgeがすでに動いている状態で開く場合に限られますが、Edgeには、ウィンドウを閉じた後も最小限のプロセスを動かし続けるスタートアップブーストがあり、数日おきに使うPCでは既定で有効になっています。スタートアップブーストが有効なら、閉じた後に開き直すときも「動いている」扱いになるため、Edgeを普段使うPCでは、開く操作の大半が今回の高速化の対象になります。
ほかのアプリへの拡大はMicrosoftの許可次第。Edgeは11月から段階的に反映
Microsoftはこの変更を、どのアプリも取り入れて起動を速くできるWindowsの仕組みの第一歩としており、開発者向けの手順も2025年10月付の文書で公開しています。ただ、その手順では、アプリ側が起動の要求を直接受け取るよう試験的なAPIで登録しておく必要があり、このAPIは開発元がMicrosoftに申請して使用許可を受けた場合にだけ使えます。
Release Previewチャネルの更新は、その月の下旬に出るオプション更新を先に配るもので、オプション更新の内容は翌月の月例更新に入ります。9月22日(米国時間)のオプション更新KB5124010の内容も、10月13日(米国時間)の月例更新に入っています。Edgeの高速化を含む25H2・26H2向けのKB5127936は、10月下旬のオプション更新を経て、11月10日(米国時間)の月例更新で一般のPCへ届くとみられます。
Edgeを普段使っているPCでは、11月の月例更新を入れた後、Microsoftが有効にする端末を順に広げるなかで、Edgeを開くときの待ち時間が今より短くなっていきます。一方で、ChromeなどEdge以外のアプリが同じように速くなるのは、Microsoftが使用許可を広げ、各アプリが対応してからになりそうです。ただ、MicrosoftもPCの高速化に力を入れる姿勢を明らかにしているため、近いうちに様々なアプリにも展開されると考えられます。


