サーマルグリスの塗り方に決定打?ソーセージ風に塗ると温度が5%低下。

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たけのこの里かきのこの里か問題並に難しいサーマルグリスの塗り方について、ソーセージのように中心に1本だけ塗ると他の塗り方に比べて温度が5%下がる可能性があるようです。

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サーマルグリスの塗り方問題

サーマルグリスの塗り方については、CPUやGPUなど各ダイとクーラーの密着性を高めるために必ず塗る必要がありますがその塗り方については流派のようなものが存在し、海外や日本でも自作PCを作る人にとっては正しい方法は何か議論される事が多いです。

例えば塗り方として多いのが、ダイの真ん中に豆粒程度の量を塗布し、そのままクーラーを密着させるという方法や、×の字に塗りその後にクーラーを密着させる、サーマルグリスに同封される事の多いヘラで満遍なく塗りクーラーを密着させるなど方法は多く、どの塗り方でCPUやGPUにサーマルグリスを塗るべきかはたけのこの里かきのこの里か問題並に甲乙つけがたい難しい問題の一つです。

そんなサーマルグリスの塗り方問題についてドイツのIgor’s LABではソーセージのように一本線で塗る事で他の塗り方に対して最大5℃温度が低下する事が出来る事が発見されたようです。

ソーセージ塗り(線塗り)でGPUでは最大5度の違いがある模様

Blob, sausage or solid? Apply thermal paste to the GPU correctly – we measured! | igor’sLAB

Igor’s LABではGPUなどダイが比較的大きな製品とクーラーを密着させる際にはサーマルグリスが如何に空いた隙間を埋めるかが効率的な冷却を可能にする鍵とのことで今回、3つの塗り方で温度の違いを計測しています。

1つ目が中央置きでこれは最も一般的とも言われる方法です。更にこちらの方法はNoctuaのCPUクーラーの取り扱い説明書でも記載されているようなやり方で、手間がかからない方法でもあります。

2つ目が全面塗りで、サーマルグリスを購入すると高い確率で同封されているヘラを活用した塗り方です。何となく均等に塗る事で効果が高そうに感じられる点も良い所なのかもしれません。

3つ目が今回主役のソーセージ塗り(線塗り)でダイの中央にまっすぐサーマルグリスを塗る方法です。こちらも手間があまりかから無さそうではありますが、上下のサーマルグリスがはみ出しそうなのと、全体的に塗る事が出来なさそうな見た目ではあります。

Igor’s LABではNVIDIA GeForce RTX 3080に水冷クーラーを搭載し水温を20℃、室温を22度に設定してGPUの温度の計測が行われていますまた、計測結果はFurmarkを行い、GPU温度が完全に飽和してから5分間の計測が行われています。

結果は、熱い順に全面塗>中央塗り>ソーセージ塗り(線塗り)となっています。

最も温度が高かった全面塗りでは最大温度が40.1、GPU端温度が34.5℃、基板裏側温度が41.3℃となってり、温度が低かったソーセージ塗り(線塗り)は最大温度が35.9、GPU端温度が29.2℃、基板裏側温度が35.9℃となっています。違いとしては最大温度が約4.5℃(約11%)、GPU端温度が5.3℃(約15%)、基板裏側温度が5.4℃(約13%)と差としては10%以上の温度低下が見られています。

温度がなぜここまで下がるかに関して理由はIgor’s LABでは結論が出されていませんでしたがGPUダイにもある程度の反りがあるようで、線塗りや中央塗りではクーラーとの密着度は全面塗りに対して高い事が温度結果からは分かります。

ただ、ではなぜ中央塗に対して線塗りの方が有利かと言うと何となくこれはRTX 3080のダイ的に線塗りの方が発熱量が多い部分を効率的に塗れるのであって横に塗ると恐らく結果は不利に働くのでは無いかと考えられます。

 

サーマルグリスの塗り方はイマイチ何が一番良いのか分からないものの、ひとまずGPUダイについてはこのソーセージ塗りの効果はあるのかもしれません。個人的にはAlder Lake-Sなど反りが多く、ダイサイズが大きなCPUに対してもこの方法は効果的とも言えそうですので、今後Igor’s LABや海外Youtuberなどで取り上げられるかもしれませんね。

 

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • エッジの温度が低いことから、線塗・面塗でもエッジ付近まで塗る必要は無いと思います。
    CPUグリスは、CPUとクーラーとの接着面の隙間(空気層)を埋めて熱伝導性を高めるのが目的ですから、接着面積は大きく、厚みは薄い方が有利です。
    点塗では接着面積が少なく、全面塗りではエッジ迄塗り込んでるせいで若干厚みが増してるのではないかと思われます。
    クーラーの取り付けで圧力がかかるので、線塗で上手く広がって良好な結果が出ていると思われますが、それはグリスの硬さや粘性度合いによっても広がり方が変わると思うので、すべてで上手く行くとは思えません。あくまで一例でしょう。

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