サムスンが42.5Gbps動作のGDDR7を2025年に発表予定。128-bitで GeForce RTX 4080 に迫る帯域幅も可能に。
NVIDIAが2025年1月に発表予定のGeForce RTX 5000シリーズでは、28~32Gbpsで動作するGDDR7を搭載することで、512-bitのバス幅を持つRTX 5090では1.8 TB/s、256-bitのバス幅を持つRTX 4080でも1.0 TB/sと非常に広い帯域幅を確保することが可能になり、ゲーミング性能のほかAI処理においても非常に高いパフォーマンスを発揮することが期待されています。そんなGDDR7ですが、サムスンは現行の32Gbpsを大きく上回る42.5Gbpsで動作するGDDR7を開発中で、2025年2月にサンフランシスコで開催される半導体関連の技術発表会、ISSCC(国際固体素子回路会議)で発表することが明らかになりました。
サムスンがISSCCで発表する内容は、3GBモジュールおよび42.5Gbps動作のGDDR7における電力供給方法やリードおよびライトの最適化、消費電力低減に関わる技術的な課題とその解決策などが語られる見通しです。ここで注目すべきは、42.5GbpsのGDDR7という点です。
サムスンでは既に3GBモジュールのGDDR7を発表しており、その際に40Gbps動作のGDDR7モジュールも開発中であることを明らかにしていましたが、最終的には42.5Gbpsにまで速度を向上させることに成功しています。どのようにしてこの速度を実現したのかなどが、この会議でも語られると見られます。
サムスンはデスクトップ向けのGeForce RTX 5000シリーズに搭載されるGDDR7を独占供給することが明らかになっていますが、2026年に登場が予想されるRTX 5000 SUPERなどのアップグレードモデルでは、40Gbpsに迫るGDDR7を搭載したモデルがラインアップされる可能性もあります。
ちなみに、42.5GbpsのGDDR7が実際に登場した場合、例えばRTX 4060並みの128-bitのバス幅であっても680GB/sの帯域幅を叩き出すことが可能になります。これは256-bitのバス幅で22Gbps動作のGDDR6Xを搭載した際に出せる716.8GB/sにも迫る帯域幅であり、バス幅が抑えられたエントリーやミドルレンジのグラフィックカードでもメモリー速度の向上により広い帯域幅を確保できるため、将来的にはグラフィックカードの性能を大きく引き上げる要素となりそうで、期待が高まります。
ISSCC 2025 Exhibition | ISSCC
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