PlayStation VR2がPCで動作しない理由はDSC無効化によるもの。AMD GPUをLinuxで動作させれば動作は可能な模様
PlayStation VR2(PSVR2)についてはPlayStation5(PS5)との接続はUSB-Cケーブルで行われていますが、PCと接続してもVRヘッドセットとしては認識がされず、PSVR2をPCなどで利用する事は出来なくなっています。
そんなPSVR2ですが、先代のPSVRをPCで利用できるようにしたiVRy氏がこのPSVR2がPCでVRモードが使えない理由を解明するとともにその回避策について明らかにされましたが、すぐに誰でも出来る方法はまだ存在しない事も明らかになりました。
iVRy氏によると、PSVR2がPCでVR利用できない理由は『DSCモード』非対応である事を信号として送り込んでいた事が原因とのことです。そのため、AMD Open Source Linux GPU Driverを利用してDSCモードを強制的に有効にしたところPSVR2をVRモードで利用する事が可能になったとのことです。
そのため、PCで使えるかどうかは理論的には使えるのですが、iVRy氏によるとWindowsでAMDやNVIDIA、Intelなどのグラフィックカードで利用するには追加のハードウェアが必要になる見込みとのことです。
PSVR2のDisplayPort on USB-Cを利用して映像信号のやり取りが行われているのですが、DisplayPortではGPU側がディスプレイ側に対応する映像信号情報を要求し、その情報を基に解像度や映像モード(VRなど)を設定します。この設定を改変する事はドライバーのソースコードが必要となり簡単には行えず、結果としてPSVR2とPCの間にVR動作に必要な信号を付与するハードウェアが必要となるとのことです。
iVRy氏ではPSVR2を利用してHalf-Life: Alyxをプレイするデモを披露していますが、PSVR2に内蔵されているジャイロやカメラを使った自己位置推定プログラムのSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は利用できずPSVR2を付けた上に、PSVR1や他のVRヘッドセットを付けてトラッキングを行う必要があるなどまだまだ実用性には問題がある状態とのことです。
まだPSVR2については発売されて1年も経っていない中でPCとの接続が可能になるなど進捗状況は非常に良さそうに見えるためPSVR2をPCで実用的に使えるようになるのも時間の問題かもしれませんので今後の動向に期待したいところです。
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