PlayStationのアカウントは、長期間利用しないと削除され、購入したデジタルゲームへのアクセスも失われる可能性があることが、物理ディスク廃止をめぐる批判のなかで改めて注目を集めています。SIE欧州版の利用規約には36ヶ月間未使用のアカウントを閉鎖できるとする条項が明記されており、SNS上では「所有ではなく借り物だった」との反応が広がっています。
国内のSIE規約にも未使用アカウントの閉鎖に関する条項あり。ただし、猶予期間は非公開
ソニーは2028年1月以降に発売するPlayStation向け新作ゲームについて物理ディスク版の生産を終了すると7月1日に発表しましたが、唯一の自社ディスク工場は既に光学マイクロレンズ生産へ転換に着手しており、方針の撤回は事実上難しい状況です。この発表への批判が収まらない中、Xユーザーのastal氏がSNSで指摘したのが、SIE欧州版利用規約21.2条に定められたアカウント閉鎖の条件でした。
同条項では、アカウントを36ヶ月間利用しないと閉鎖の対象となり、SIEはメールで通知した上でログインまたは維持の申告をする機会を6ヶ月与えるとしています。さらに規約13.5.4条では、アカウントが閉鎖・停止された場合、そのアカウントで購入したデジタルコンテンツへのアクセスも失われると定めています。
米国では規約違反がない限りソニーが同様の一方的な措置を取ることはできないとされていますが、欧州版は利用の有無だけを基準にしている点が異なります。
なお、Steamでは非アクティブを理由としたアカウントの自動削除できる根拠は無いほか、Microsoftも非アクティブなアカウントを閉鎖する規定を持ちますが、購入履行者やアクティブなサブスクリプション利用者は基本的に対象から除外されているとされ、条件だけで言えばソニーの規定が最も厳格です。
日本版規約は期間を明記せず
同様の規定は国内向けの「PlayStationオンラインサービス利用規約」(第17版・2026年4月)第2条2.7にも存在し、一定期間使用されないアカウントは削除される場合があるとしています。
2.7 アカウントに関する注意事項
PlayStationオンラインサービス利用規約
・一定期間使用されないアカウントは削除される場合があります。
ただし欧州版のような36ヶ月という具体的な数字や通知プロセスの明記はなく、国内ユーザーは自分のアカウントがいつ対象になるのか規約の文面だけでは把握できません。
この条項が実際に適用されてアカウントが削除された事例はこれまで報告されておらず、仮に欧州の36ヶ月の完全放置に加えて6ヶ月分の通知期間まで用意されていることを踏まえると、通常にPSNを使っているユーザーが今すぐ心配する話ではなさそうです。ただ、長期間PSNから離れる予定がある場合は、放置前に一度ログインだけしておくとリスクを避けられます。
今後、物理ディスクという選択肢が2028年以降なくなり、ゲームの保有が一段とPSNアカウント任せになる以上、こうした懸念を招く規約の改訂や運用実態の開示を求める声が強まりそうです。

