ソニーは、2028年1月以降に発売するPlayStation向け新作ゲームについて物理ディスク版の生産を終了すると7月1日に発表し、批判も渦巻いていますが、唯一の自社ディスク工場であるオーストリア・Thalgau工場は既に光学マイクロレンズの量産体制へ生産ラインの転換に着手しているなど方針撤回は事実上不可能と見られています。
自社唯一のディスク工場、既にレンズ生産へ転換着手済み
Sony Interactive Entertainmentは7月1日、PlayStation Blogで新作ゲームのディスク版生産終了を発表しました。対象は2028年1月以降に発売する新作のみで、既発売分や2028年1月より前に発売されるディスク版タイトルには影響しません。同社はこ2025年のゲーム販売のうちデジタル版が約8割を占めていることを理由に挙げていますが、この発表を受けてユーザーからは中古売買や作品保存のあり方に対して批判や懸念が相次ぐ状況でした。そのため、批判が今後も高まったままであれば方針撤回も期待されていますが、どうやらソニーの社内事情からしても今回のディスク廃止の方針は変えられない可能性が高いようです。
実際にディスクを生産するソニーDADCのオーストリア・Thalgau工場では、CD・DVD・Blu-rayなどを含め1日約60万枚を生産し、PlayStation関連がその約半分を占めますが、社長のDietmar Tanzer氏は2028年には工場全体のディスク生産量が現在の約10%まで縮小する見通しだと明らかにしています。
同工場は自動車用ヘッドライトなどで用いられる光学マイクロレンズ「Micro Optics」の量産技術に既に3,000万ユーロを投資済みで、2027年にはさらに1,000万ユーロを追加投資して量産を始める計画です。また、従業員300人も削減せず、マイクロレンズ生産へ再訓練・再配置するとしており、単なる縮小ではなく事業の入れ替えとして進めています。このように、投資額と再配置計画がここまで具体化している以上、方針を覆せば設備投資と研修の両方が無駄になるため、2028年以降のPlayStationにおけるディスク廃止撤回は現実的に考えにくい状況です。
PS6のディスクドライブ搭載は互換性用に?
2027年終わり頃に発売が計画されているPlayStation 6 (PS6)では過去のリークで現行のPS5 SlimやPS5 Proと同じく脱着式ディスクドライブを標準搭載する計画と言われていますが、今回のディスク廃止を受けて同機能は主に旧作ゲームやBlu-ray作品の再生や中古ディスクの利用に限られる可能性があります。

