Google Pixelで端末のオーバーヒートを通知する『Adaptive Thermal』機能が近々導入予定

Google Pixelで端末のオーバーヒートとその対策を通知する『Adaptive Thermal』機能が近々導入予定

最近のスマートフォンではチップセットの省電力化や、温度に応じてパフォーマンスを調整する機能が賢く機能しているため、オーバーヒートすることは減ってきていますが、それでも直射日光が当たる屋外で長時間使っていたり、ワイアレス充電をしながら使うなど本体温度を上げる複数の事象が重なると、パフォーマンスの調整をしても端末がオーバーヒートすることがあります。

また、オーバーヒートしてしまった場合、Google Pixelの場合はパフォーマンスの抑制のほか、充電速度の低下、カメラフラッシュの無効化、モバイルデータ通信やWi-Fiのパフォーマンス抑制または無効化、そして最終的にはシャットダウンという形で複数の安全策が設けられています。しかし、これらの安全機能を働かせてもユーザーが例えば灼熱の中使い続けるなどした場合、意味をなさないためGoogleではPixel向けに『Adaptive Thermal』と呼ばれる新しい機能を投入し、Pixelがオーバーヒートしている際にユーザーに端末を冷やすための対策を促す機能が導入されます。

Android Authorityによると、PixelのDevice Health Serviceアプリの最新バージョンにてAdaptive Thermal機能に関連する複数の文章が発見されており、バッテリー温度を5分毎にサンプリングし、49度はPre Emergency (警告)、52度はEmergency(緊急)、55度はProtection (保護)モードに入るようになっており、それぞれでメッセージなどが表示されるようです。

この通知には『対応方法を確認する』というボタンもあり、ここをクリックするとオーバーヒートを抑制するために取られているパフォーマンスの抑制や5G、Wi-Fiネットワークの無効化などの説明とともに、直射日光を避ける、風通しの良い場所にスマートフォンを置く、ビデオ撮影、ゲーム、カメラなどバッテリーを多く消費するアプリを閉じると行ったスマートフォン本体を冷やす方法も解説されるようになっています。

52度を超えた状態でもメッセージの表示があると見られていますが、現時点では内容は入れられていないようです。55度を超えるとデバイスを保護のためにシャットダウンする準備に入り、その30秒前に以下のメッセージが表示されます。

このアラートの通知により、Pixelがオーバーヒートした際にユーザー側は別途検索して対策を確認する必要がなくなるなど利便性は高まると言え、スマートフォン初心者にとってはありがたい機能となりそうです。

ただ、この閾値の温度はかなり高くQi2のワイアレス充電に繋いだ状態で3DMarkを連続で動かしても47度ぐらいであり、この状態に加えて夏の直射日光を与えるなどかなり過酷な条件を与えなければこの保護が入ることはないと言えそうです。