NVIDIAが採用した12pin電源はPCIe 5.0規格に対応か?16pinも存在。

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NVIDIAではGeForce RTX 3090やRTX 3080のFounders Editionでは12pin電源コネクターを採用していましたが、この12pin電源コネクターについて間もなく投入されるPCI Express 5.0で策定された電源コネクターと同一だったようです。また、PCI Express 5.0では12pinと16pinの2種類の電源コネクターが存在するようです。

目次

NVIDIA製グラフィックカードの電源コネクターはPCIe Gen 5.0を見越していた?

PCI-Express Gen5 12-pin power cable looks just like NVIDIA’s – VideoCardz.com

NVIDIAでは2020年10月に発売したGeForce RTX 3090やRTX 3080のFoudners Editionにて従来のPCI Express用電源で普及していた6/8pin電源コネクターでは無く、全く新しい12pin電源コネクターを採用しました。

RTX 3080のクロックとVRAM容量が判明。RTX3090 (RTX 3080 Ti) FEでは12ピン電源搭載か

当初、この12pin電源コネクターについては、NVIDIAが考案したものでPCI-SIGで審議されて製作された規格では無いという見方がありました。

ただ、一方で現行の6/8pinコネクターでもPCケース取り回し性が悪い以外にデメリットが無い中、開発費をかけ、さらにはFounders Editionでは8pin電源2本を繋いで12pin化するコネクターを同梱するなどコストを異様にかけた動きをしており謎に包まれていましたがどうやら、NVIDIAの12pin電源は間もなく登場するPCI Express Gen 5.0の規格制定と同時に作られた電源コネクターを先行した搭載していたようです。

PCI Express Gen 5.0で採用される12pin電源『12VHPWR』

PCI Express電源コネクターはグラフィックカードを接続する上では欠かせない存在で、現在広く普及しているコネクターは6/8pinの端子を有する電源コネクターとなっています。このコネクターでは6pinが最大75W、8pinが最大150Wの電源供給が行えます。

しかし、近年グラフィックカードの消費電力が大幅に増えている事からハイエンドモデルではほぼ必ず8pinコネクターが2本、オーバークロックモデルとなると3本要求される事が増えており時代に即していない規格になりつつまりました。

そこで2019年にPCI Express Gen 5.0の規格が制定される際に、電源コネクターについても最新化されました。それが、12pin電源コネクターを採用した『12VHPWR』です。

この『12VHPWR』では9A @ 12Vまで対応が可能な設計となっており理論上は648Wまで、上位の『12VHPWR H+』では最大9.2Aまで対応可能で理論値は662Wまで対応可能となっています。ただ、『12VHPWR』コネクターを採用したASUS製電源ユニットのホームページ上では最大600Wまでという事で規格上の宣言値は600Wが上限のようです。

供給方法 最大供給電力
6pinコネクター 75W
8pinコネクター 225W
12pinコネクター(12VHPWR) 600W

この『12VHPWR』では9A @ 12Vまで対応が可能な設計との事でしたが、NVIDIAが先行して採用した12pin電源コネクターについてリークがあった2020年8月16日時点で以下のような図面がTechpowerUPが入手しています。

The Curious Case of the 12-pin Power Connector: It’s Real and Coming with NVIDIA Ampere GPUs | TechPowerUp

この図面では最大9A MAXと記載がされており、そもそもPCI Express Gen 5.0の規格策定作業自体は2019年に完了している事から『12VHPWR』についてNVIDIAで先行採用された12pinコネクターと互換性を有していると考えられます。

16pinの『12VHPWR H+』も存在。RTX 3090 Tiに採用か?

PCI Express Gen5用電源コネクターが出現。RTX 3090 Tiに搭載か

PCI Express Gen 5.0対応電源コネクターについては、10月中旬頃に近々発売されるNVIDIA GeForce RTX 3090 Tiに新しい規格のものが採用されるという話がありました。この時に出現した電源コネクターは『12VHPWR』と表記がされていましたが、これは正しくは『12VHPWR H+』と呼ばれる規格のようで、こちらもPCI Express Gen 5.0対応電源コネクターとなるようです。

この『無印』と『H+』では理論上の最大電流量が9Aから最大9.2Aにまで引き上げられており、理論上は662Wまで電力供給が可能となっています。また、コネクターの形状も12pinから信号用に4pinコネクターを追加配置した16pinコネクターとなっています。

このコネクターについては対応電源ユニットが見当たらず、追加の4pinコネクターがどのような役割を果たすのか、12pinとの互換性はあるのかなど気になる点がありますが、まだ何も情報は出ていない状態となっています。

 

NVIDIAのRTX 3080やRTX 3090 Founders Editionに採用された12pin電源コネクターについては出現当初はNVIDIAが勝手に作った電源コネクターで、他に採用される事は無いような雰囲気がありましたが、どうやらこれがPCI Express 5.0対応電源コネクターとして本流となるようです。

NVIDIAが先行して新しい規格を採用したのになぜ隠していたのかについては確証はありませんが、GPU本体はPCI Express 4.0にしか対応していない中、電源コネクターだけPCI Express 5.0対応と謳うと混乱を招く可能性があるからあえて隠していた可能性があります。

このPCI Express 5.0対応電源コネクターとして出現している『12VHPWR』ですが12pinと16pinが混在するのは少々気になる所です。12pinについては8pinを2本繋げば動く事は既にFoudners Editionで証明がされていますが、16pinでは信号用端子が備え付けられているため、既存の電源ユニットをそのまま流用できるのか気になる所です。

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