MediaTekのDimensity 9400には新しいARMアーキテクチャー『BlackHawk』を搭載予定
MediaTekでは2024年下半期にQualcommのSnapdragon 8 Gen 4などのハイエンド向けスマートフォンプロセッサに対抗する製品として、Dimensity 9400の投入を計画しています。
ただ、このDimensity 9400ではQualcommが独自に開発したOryonなどカスタムコアではなく、現行ARMの設計を流用したものになるため、性能的には不利になると言われていますがMediaTekはこの不利な状況を打破するためにARMと共同で『BlackHawk』と呼ばれる新しいARMアーキテクチャーを採用するとリークにより明らかになりました。
Weiboで活動するリーカーの数码闲聊站氏によると、MediaTekはARMと共同でDimensity 9400向けに最新鋭のARMアーキテクチャーの『BlackHawk』を搭載する方向で開発しており、社内での試験では良好な性能を確保できているようです。
また、このBlackHawkはApple A17 ProやSnapdragon 8 Gen 4に搭載されるNuvia開発のコアを超えるIPCを確保できると予想されており、電力効率と性能に優れたモデルになるとのことです。
ただし、このDimensity 9400はスマートフォン向けプロセッサとしては過去に類を見ない巨大ダイサイズになると見られており、電力効率自体高くても消費電力が大きく、コストも高くなる可能性は依然としてあります。
QualcommやAppleでは独自カスタマイズをしたARMコアを搭載することで高い電力効率や性能を実現しています。しかし、MediaTekの企業規模ではカスタムコアを開発する能力はまだ有していないと考えられるため、ARMと協力することで競争力を確保するようです。
ただ、Dimensity 9400は電力効率は高くなりそうですが、ダイサイズが巨大になるとも言われているため、商品性が高くてもコストや設計上の制約などにより実際にこのプロセッサを搭載するスマートフォンはあまり多くならなさそうと個人的には思います。
数码闲聊站 | Weibo
補足情報
Dimensity 9400はMediaTekが2024年秋以降に投入を予定しているフラッグシップ向けスマートフォンSoCになっています。Dimensity 9300と同じくコア構成はすべてプライムまたはPコアで構成され、CPU、グラフィックス性能共に大幅に引き上げられると言われていますが、ダイサイズはスマートフォンとしては史上最大になると言われています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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スマートフォン向けSoC | MediTek | Dimensity 9400 | 2024年秋以降 |
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