Appleが開発中の次期MacBook Pro「MacBook Ultra」に搭載されるタッチ対応OLEDパネルは、サムスンディスプレイが単独で供給する見通しです。
供給は8.6世代ラインの1社に集約、来年までに約250万枚
次期MacBook Proは、OLEDディスプレイとタッチ操作をMacとして初めて同時に採用する見込みの14インチ・16インチの2モデルで、「MacBook Ultra」という名称で登場すると言われています。
そんなMacBook Ultraですが、韓国のThe Elecによると、この同製品に採用されるOLEDディスプレイはサムスンディスプレイが単独で供給し、供給量は来年までに約250万枚に達するとのことです。生産を担うのは韓国・忠清南道の牙山(アサン)にある8.6世代OLEDラインで、パネルには酸化物半導体を使ったTFT(薄膜トランジスター)と発光層を2層重ねる2スタックタンデム構造、パネル内蔵型のタッチ技術が採用されると報じられています。
この単独供給は、Appleとの独占契約によるものというより、MacBook Ultraのパネル開発に参加したのがサムスンディスプレイだけだったことや、後述の通り他社は歩留まりや技術力で課題があったことや、MacBook Ultra自体、生産量が多くないことから調達先を複数用意するより1社に物量を任せた方が効率的としてサムスン単独供給に繋がったようです。
LGとBOEが外れたのは基板の世代差と歩留まり
Appleは当初から大面積基板を活用した量産対応を要求しており、サムスンディスプレイが8.6世代ラインで応えたのに対し、LGディスプレイは既存の6世代ラインの活用を検討したと伝えられています。6世代ラインでもノートPC向けOLEDの生産自体は可能ですが、基板の使用効率と生産性で8.6世代に劣るうえ、既存の6世代ラインはスマートフォンやタブレット向けの生産で埋まっており、画面の大きいMacBook向けの物量までは受けきれない状況だったとのことです。
また、中国のBOEもノートPC向けのタッチ対応OLEDを開発していますが、Apple向けかどうかは確認されておらず、業界では技術の完成度と歩留まりを理由に次期MacBook Proへの参加は難しいという見方が示され、2028年以降にMacBook Airから供給を試みると言われています。
なお、業界関係者はLGディスプレイのMacBook Ultra向けOLED供給網への参入を早くても2029年以降と見ており、BOEの見立てと合わせれば、初代モデルのパネル調達先は最後までサムスンディスプレイ1社のままということになりますが、調達先が1社に固定される以上パネル原価が下がる材料は乏しいと考えられます。
量産は8月前後。MacBook Ultra発売は2027年初頭
パネルの一部はすでに生産が進んでいるものの、正式な量産開始の時期は決まっておらず、業界では8月前後という時期が挙がっているとのことです。
MacBook Ultraの発売はメモリチップ不足の影響で2027年初頭が有力と伝えられており、8月前後に量産へ入るのであれば、2026年末から2027年初頭という発売時期とも整合するため、2027年頃にはMacBook Ultraの正式発表が行われる可能性が極めて高いと言えます。


