iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxが、有線で約15分・最大50%までの充電に対応しましたが、この速度を出せるのは出力に加えて可変電圧供給(AVS)に対応した電源アダプタを使った場合だけになるようです。
iPhone 18 Proの急速充電の条件は60W以上とAVS対応
iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxは9月9日に発表され、9月18日に発売されます。約15分で最大50%という有線充電の公称値は、Appleの脚注によると、2025年9月に6,480円(税込)で発売された「Apple 40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)」(モデルA3351)で測定したもので、iPhone 18 Pro Maxなら5分の充電で最大7時間のビデオ再生ができます。
前世代のiPhone 17/17 Pro/17 Pro Maxは、同じモデルA3351のアダプタで20分で最大50%まででした。充電器が同じまま50%までの時間が5分縮んだため、速くなったのは端末側です。来春にはiPhone 18と18eも同じ充電速度へ引き上げられる見通しです。
一方で、Appleがこの約15分の条件として技術仕様に書いているのは「可変電圧供給および60W以上対応のアダプタ」で、60W以上の出力に加えてAVSへの対応を求めています。AVSは、充電器の出力電圧を5V・9V・15V・20Vといった固定の段階ではなく、端末が求める電圧に0.1V刻みで合わせられる仕組みです。USB Power Delivery(USB PD)3.1では100Wを超えるEPR向けの機能でしたが、2023年10月のUSB PD 3.2で100W以下の充電器にも9〜20Vの範囲で広がり、27Wを超えるUSB PD 3.2準拠の充電器では対応が必須になりました。
そのため、USB PD 3.1以前の規格で作られた100W以下の充電器にはAVSが必須ではなく、Appleの脚注も「USB PD 3.1以上のAVS対応アダプタ」と書いているとおり、PD 3.1対応の表記があるだけではAVSに対応しているとは限りません。
AVS対応は今後拡大?
USB Power Delivery(USB PD)の規格に含まれるAVSへの対応が明記されている充電器は少ないのが現状ですが、iPhone 18 Proシリーズでの対応が謳われたことから、今後は対応製品が増え、仕様表でもAVS対応の明記が進むことが予想されます。

実際にAnkerでは中国で最大65W出力に対応した新しい小型USB急速充電器「Anker SafeCharge Pro+」を発表し、iPhone 18シリーズ向けとしてAVSへの対応を明らかにしています。そのため、今後このようにAVS対応を謳った製品がiPhone 18 Pro発売以降に続々と投入されると見込まれています。
iPhone Duoも急速充電を謳うが条件は異なる可能性も
同じ9月9日に発表されたiPhone Duoは、有線の公称値が約20分で最大50%と、iPhone 18 Proより5分遅い水準で記載されています。ただ、Appleがプレスリリースの脚注で示す充電条件では「60W以上対応のUSB-CケーブルとUSB PD電源アダプタ」としか記載されておらず、iPhone 18 ProのようにAVSの記載やUSB PD 3.1以上の指定もありません。そのため、iPhone Duoに関しては、AVS非対応のアダプタでも約20分で最大50%の急速充電が可能なのかは現時点では不明です。
ただ、iPhone 18 Proで約15分で最大50%という最速の急速充電を利用するにはAVS対応の充電器が必要なため、手持ちの充電器がAVSに対応していなければ買い替えが必要です。ただ、純正以外の充電器で本当に約15分で充電できるかや細かな条件などは、9月18日の発売後に実機検証が出てくると考えられます。そのため、まずは手持ちの充電器で試し、遅いと感じたときに検証済みの製品か純正を買い足す方が無難といえそうです。


