Galaxy S27シリーズに搭載されるExynos 2700が、サムスンの社内テストで市販のXiaomi 18 Pro Maxが積むSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6をCPUのマルチコア性能で約20%上回ったとのことです。ExynosはこれまでSnapdragonに性能や電力効率で見劣りすることが多かったものの、発売前のSnapdragonと比較した8月の社内テスト時点より、Exynos優位の差はさらに広がっています。
Exynos 2700と市販機のSnapdragonの差は8月の倍近くに
Exynos 2700は、2027年初頭に登場するGalaxy S27シリーズ向けにサムスンが開発しているチップです。8月に伝えられた社内テストでは、まだ発売前だったSnapdragon 8 Elite Gen 6シリーズと比べ、Geekbench 6.5のマルチコア性能で上位版のSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6を9.5%、標準版のSnapdragon 8 Elite Gen 6を19%上回っていました。
そんな中、韓国の朝鮮Bizが業界筋の話として伝えたところによると、9月に中国で発表されたXiaomi 18 Pro Maxを使った社内テストで、Exynos 2700のGeekbench 6.5のマルチコアスコアは約13,000点となり、同機が搭載するSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6の約11,000点を約20%上回ったとのことです。この差は、相手がまだ発売前のチップだった8月の9.5%から倍近くに広がっています。Geekbench 7.0でも上位版を約15%上回り、Xiaomi 18 Proが搭載する標準版のSnapdragon 8 Elite Gen 6と比べた差は、Geekbench 6.5で44%、Geekbench 7.0で36%とさらに大きいとのことです。
Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6のマルチコアが前世代並み
社内テストでSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6が出した約11,000点は、Geekbenchに10月中旬以降に登録された同じチップのスマートフォンの中央値(約10,700点)と同じ水準で、市販機として標準的なスコアです。8月時点のSnapdragon 8 Elite Gen 5搭載機の平均も10,940点で、Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6のマルチコア性能は、製品版でも前世代並みにとどまっています。
マルチコア性能が伸びなかったのは、Snapdragon 8 Elite Gen 5のプライムコア2基と高性能コア6基という8コアの構成から、高性能コアのうち3基を高効率コアに替えたためで、最大5.01GHzという高いクロックに伴う熱と電力の制約も影響しているとみられます。8コアのままのSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6に対し、Exynos 2700はGeekbenchに登録された開発機でCPUが10コアあり、コア数が多いほど有利なマルチコア性能では、この2基の違いが約20%の差に効いていると考えられます。
GPUも約20%上回り、Galaxy S27はExynos版の方が速くなる可能性
GPUでも、Exynos 2700はSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6に対し、最新のグラフィックス技術を使う高負荷なゲームでの最大性能が約20%、一般的な3Dゲームでの基本的な描画性能も約5%高かったとのことです。
ただ、前世代のExynos 2600は高い負荷で発熱しやすく、チップ以外の部品が共通のGalaxy S26では、Snapdragon 8 Elite Gen 5版より電池持ちが約28%短くなっていました。Exynos 2700はこの発熱を、チップの熱を逃がしやすくするヒートパスブロック(HPB)の改良で抑えたとされています。電力効率は今回示されていないものの、8月の社内テストでは、実使用時の消費電流がSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6より12.7%少なかったとのことです。
一方、Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6では、サムスンが進めるGalaxy S27 Ultra向けの最終検証でも高いクロックに伴う発熱が問題になっており、温度が繰り返し基準値を超え、高い負荷が続くと処理速度が落ちたとのことです。Galaxy S27 Ultraは、韓国など一部の国向けのExynos版を除いてこのSnapdragonを載せる計画でしたが、サムスンは改善が間に合わなければ、Exynos 2700への切り替えを検討しているとされています。
日本向けのGalaxy S26は全モデルがSnapdragonで、Galaxy S27もSnapdragon版になるとみられていましたが、発熱はSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6そのものの問題のため、UltraがExynos 2700に切り替わる場合は日本向けも対象になる可能性があります。最上位のUltraまでExynos 2700になれば、もともと韓国や欧州など一部の市場向けにExynos 2700を載せる計画のGalaxy S27/S27+/S27 Proも、日本向けはExynos版になるとみられます。社内テストのとおりExynos 2700がSnapdragonを上回るなら、日本向けのGalaxy S27は、Exynos版に替わることでかえって性能が上がりそうです。


