Intel Core Ultra 9 285Kの動作クロックは最大5.5 GHz程度に。Raptor Lakeの不具合によりシングルコア性能は大きく上がらず
Intelではデスクトップ向けにタイルアーキテクチャーなどを採用したCore Ultra 200シリーズを2024年秋以降に投入すると言われていますが、今回この中で最上位モデルとなるCore Ultra 9 285Kの動作クロックなどに関する情報が登場しました。
Intel Core Ultra 9 285Kは8P+16E構成の合計24コア24スレッドのCPUになり、P-CoreにはLion Cove、E-CoreにはSkymontというそれぞれ新しいアーキテクチャーを搭載していますが、WeiboのリーカーによるとこのCPUについて動作クロックやシングルコア性能についてはそれほど高くならない可能性を指摘しています。
まず、動作クロックについては最上位モデルでも最大5.5 GHzに設定される計画とのことです。これは現行のRaptor Lake Refresh最上位モデルのCore i9-14900KSと比べると700 MHzも低い動作クロックになります。
Core Ultra 9 285Kが含まれるArrow Lake-S CPUはIntel 20AおよびTSMC 3nmなど新世代プロセスで製造されることから動作クロックをあまり高くすることができないことに加え、動作クロックを高めすぎないという判断は最近問題になっているRaptor Lake系の不具合に関連しているとも言われています。
シングルコア性能についてはCore Ultra 9 285Kの動作クロックが先代のCore i9-14900KSより大きく下がった分、Core i9-14900Kに対して10%以上高いスコアを記録することは困難で、Intelがここ最近謳っていたシングルコア性能の大幅向上についてはCore Ultra 200シリーズではあまり期待できない可能性がありそうです。
Intel Arrow Lake-SではIntel 20AおよびTSMC 3nmなど新プロセスで製造されるため、動作クロックが低くなることは予測されていましたが、IntelとしてはCore i9-14900KSほどは目指さなくても、シングルコア性能を大きく高めるために5.8 GHzとかは目指していた可能性はありそうです。しかし、動作クロックを高めすぎるとRaptor Lakeの二の舞いになるので、はじめてIntel 20AやTSMC 3nmを利用するArrow Lake-Sは控えめの動作クロックで登場することになりそうです。
補足情報
Arrow Lake-Sは2024年秋以降にIntelが投入を計画しているデスクトップ向けCPUです。このArrow Lake-Sにはデスクトップ向けにはじめてタイル・アーキテクチャーを採用し、CPUおよびGPUアーキテクチャーは全面刷新され、ハイパスレッディングは非搭載となりますが、アーキテクチャー刷新により性能が大きく向上すると言われています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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CPU | Intel | Core Ultra 200 | 2024年秋以降 |
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