Appleが2026年3月に発売したMacBook Neoの販売が好調すぎて、搭載するA18 Proチップの在庫が尽きる見通しであることが明らかになりました。追加生産にはコスト増が避けられず、Appleは利益率との間でジレンマに直面しています。
MacBook Neoの好調がチップ供給の課題に
MacBook Neoは99,800円からというMacBookとして過去最安の価格設定で、発売初週にはMac初購入者の記録を更新するなど好調な滑り出しとなっています。この低価格を実現できた背景には、iPhone 16 Proで使用されるA18 Proチップの選別落ち品(6コアGPUのうち1コアが不良で5コアGPUとなったもの)を活用するというサプライチェーン戦略があります。本来廃棄されるチップを転用しているため、Appleにとってチップのコストは実質ゼロに近い状態でした。
ただし、Appleが選別落ちチップを別製品に転用する手法はiPhoneやiPadのラインナップでも見られてきましたが、Mac全体の中で最も売れ筋になり得る製品にこの手法を適用したことで、供給量がiPhoneの歩留まりに左右されるというリスクが表面化した形です。
需要が計画を上回り、選別落ちチップが枯渇へ
台湾のテックコラムニストであるTim Culpan氏によると、Appleは当初500万〜600万台の生産を計画していたものの、想定を超える需要により選別落ちチップの在庫がA19 Pro搭載の次世代モデルが準備できる前に尽きる見通しとのことです。
A18 Proの製造に使われるTSMCのN3E(第2世代3nm)ラインはフル稼働状態にあるため、追加生産にはプレミアム価格を支払う必要があり、利益率の低下は避けられません。さらに追加生産したチップはGPUコアを1基無効化する処理も必要です。このほか、他のApple製品向けに確保していたチップ生産枠の振り替えや、A19 Pro搭載モデルの前倒しといった選択肢も検討されているようですが、いずれもコスト増を伴うとされています。
現在の99,800円という価格はチップコストが実質ゼロという前提で成り立っているため、追加生産への切り替えが必要になった場合、次世代モデルで価格調整が実施される可能性も考えられます。日本でのMacBook Neoの納期は多くのモデルが5月以降となっており、供給が逼迫し始めている兆候がうかがえます。


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