Google Pixel 9シリーズは修理が容易。背面パネルやUSB-C端子が交換可能に
Googleが8月に発売したPixel 9シリーズは、先代のPixel 8シリーズに比べて、エッジの効いた箱型デザインへと刷新されました。このデザイン変更は見た目のためだけではなく、Pixel 9シリーズの修理をより簡単にするための選択でもあった可能性があります。
先代のPixel 8シリーズでは、バッテリーの交換など内部へのアクセス時にディスプレイを取り外す必要がありましたが、ディスプレイの取り外しは非常に難しく、損傷のリスクがありました。また、背面ガラスは本体フレームと接着されていたため、背面ガラスが割れた場合、本体フレームごと交換する必要があり、修理が非常に難しい設計となっていました。
しかし、iFixitによる分解によって、Pixel 9シリーズではこの修理の難しさが改善されていることが明らかになりました。
まず、本体内部へのアクセスは従来とは異なり、背面ガラスを取り外すことが可能になっています。また、ワイヤレス充電用コイルなどはモジュール化されており、簡単に取り外しができる設計となっています。これらの変更により、バッテリーやカメラモジュールの交換が容易になり、修理費の低減やユーザー自身での修理がしやすくなるなど、Pixel 9シリーズをより長く使用できるようになっています。
さらに、USB-Cポートなど比較的壊れやすいパーツについては、ドーターボード形式に変更されています。USB-Cポートが破損した際には、このドーターボードを交換するだけで済むため、修理費の低減や本体寿命の延長につながる改良が施されています。
また、耐久性の観点からも、Pixel 9シリーズでは本体を囲うフレームに加えてミッドプレートが追加されています。これにより、落下時に本体フレームの変形を最小限に抑え、スクリーンやその他内部コンポーネントの損傷を防ぐことが可能です。
今回の分解はPixel 9 Pro XLに限られていますが、Pixel 9やPixel 9 Proも同様に背面ガラスが取り外し可能な構造になっていると言われており、修理のしやすさに関してはほとんど変わらないと見られています。
Pixel 8シリーズまでは、背面ガラスが取り外せず、本体内部へのアクセスにはディスプレイの取り外しが必要でした。そのため、バッテリー交換などの単純な修理作業でもデバイス破損のリスクが高かったのですが、Pixel 9シリーズではこの点が大幅に改善されています。特に、USB-Cポートがドーターボード化され、可能な限りモジュール化が進んでいる点も評価できます。これに加えて、7年間のソフトウェア・アップデートが提供されることで、本体寿命を大幅に伸ばす良い取り組みと言えます。今後登場するPixel 9aやPixel 10でも、同様の設計が取り入れられることが期待されます。
Google Pixel 9 XL Teardown: Twice as Tough but the Battery Sucks! | iFixit
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