Intelがデスクトップ向けMeteor Lakeを準備中。産業用機器向けのLGA1851マザーボードの発売情報で明らかに
Intelは2024年下半期にデスクトップ向けに新世代CPUのArrow Lakeを投入予定で、新しいLGA1851ソケットが導入され、デスクトップ向けとしてはじめてCore Ultraの名称が使われると予想されていました。しかし、そんな予想に反して組み込み機器向けデバイスを製造するIBASE社のカタログにデスクトップ向けMeteor Lakeに対応するLGA1851マザーボードの情報が掲載されています。
カタログに掲載されているMI1002と呼ばれるMini-ITXマザーボードにはCPUソケットにはLGA1851が搭載され、対応CPUには第14世代 Intel Core Ultra (Meteor Lake-PS)と記載されています。末尾にPSが付くモデルは主にIoT機器向けに変更した製品で、現在発売されているAlder Lake-PSではコンシューマー向けに販売されているAlder Lake-SやAlder Lake-Hなどをベースにしています。
ただ、今回掲載されているMeteor Lake-PSではベースとなるコンシューマー向け製品はノートPC向け製品しか存在しておらず、LGA1851に対応したデスクトップ向けMeteor Lakeは存在していません。また、生産数が非常に少ないIoT向けにデスクトップ向けMeteor Lakeを製造するとは考えられないため、IntelではArrow Lakeより先に、デスクトップ向けCPUにMeteor Lake-Sを投入する可能性が考えられます。
Meteor Lake-PSの詳細な仕様については明らかにされていませんが、MI1002の仕様ではGraphics Controllerの欄で8Xe Graphicsと記載されているため、CPUコアはMeteor Lake-Hをベースにすると考えられています。そのため、CPUのコア構成としては最上位モデルでは6P+8E+2LPE構成になり、下位モデルでは4P+8E+2LPEなども考えられます。
発売時期についてはMI1002はまもなく登場と記載されているため、2024年上半期までにはこのマザーボードと共にMeteor Lake-PSそして、コンシューマー向けにも何かしらの新製品が投入されるかもしれません。
IntelのMeteor Lakeについてはデスクトップ向けが投入されるという話が何度も出たり消えたりしているのですが、今回のIoTデバイス向けにMeteor Lake-PSが本当に投入されるのであればかなり高い確率でコンシューマー向けMeteor Lake-Sも登場すると考えられます。ただ、このMeteor Lake-SはAMDのRyzen 8000Gシリーズの様にノートパソコン向け製品をデスクトップ向けにリパッケージしただけの製品になると考えられるため、CPUやGPU性能などはMeteor Lake-Hと同じで、Raptor Lake-Sに比べると劣ることになります。ただ、それでもMeteor Lake-HでもCPU性能は高い上に、グラフィック性能もArc Alchemist GPUを搭載しているため、登場すればRyzen 8000Gシリーズに対抗する製品として面白い製品になりそうです。
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