Intel Core i9-14900KSの最大消費電力は508Wと狂気的な記録を叩き出す。性能はRyzen 9 7950Xを上回るがゲーミング性能は微妙
Intelは2024年3月14日に第14世代デスクトップ向けCPU、Raptor Lake Refreshシリーズの中で最上位モデルのCore i9-14900KSを発売しましたが、海外サイトのTechPowerUPで行われた同CPUのレビューで消費電力について衝撃的な計測結果が出てしまっています。
Core i9-14900KSでBlenderのレンダリングを行いその時の消費電力を計測するというテスト結果が掲載されていますが、同CPUは定格状態においては374WとCore i9-14900Kの282Wを既に100W近く上回っていますが、全コアを5.8 GHzにオーバークロックすることでこの消費電力は450Wまで上がるようです。この消費電力で既にNVIDIAのGeForce RTX 4090の定格最大消費電力と並びます。
しかし、この450Wは電力制限が設けられた状態での記録で、電力制限を解除してベンチマークを回すことでCore i9-14900KS単体で最大508Wと言う消費電力を記録してしまっています。
レンダリング系では高い性能を発揮するもゲーミングはRyzen 7 7800X3Dに負ける
これだけ高い消費電力を記録するCore i9-14900KSですが、性能はレンダリングなど全コアが高クロックで動作する用途では当然ながら高いパフォーマンスを発揮し、BlenderではCore i9-14900KやRyzen 9 7950Xを9%、Cinebench R23では10%前後上回る結果を出しています。
ただ、ゲーミング性能になるとCore i9-14900KSの売りである高い動作クロックはあまり役に立たず、Core i9-14900Kに対して1~2%優れた性能を出せていますが、Ryzen 7 7800X3Dに対して4%劣る記録になるなど微妙な結果になっています。
Intel Core i9-14900KSは2024年3月15日(金)から販売が開始されており、店頭販売価格は124,980円からになっています。この価格は先代のCore i9-13900KSと同じですので、為替レートなどを考えるとかなり頑張った価格設定になっています。
Core i9-14900KSについては去年10月ぐらいから消費電力や温度が半端ないという話は出ていましたが、その時は400~450Wで騒いでしまっていました。しかし蓋を開けてみると最大508Wと言う事で一般人には一体何を目指しているのかよくわからないCPUになっていますが、これだけ高い消費電力でも安定して動作するという事からオーバークロック耐性は相当高く、液体窒素で冷却した際には9.1 GHzでSuperPIを動かすという世界記録を達成してしまっています。
ただ、この記録で分かる通りレンダリングやゲームをしたい人にとってはCore i9-14900KSを買うメリットは皆無であるため、Core i9-14900KやRyzen 7 7800X3Dなどを検討することをおすすめします。
Intel Core i9-14900KS Review – The Last of its Kind | TechPowerUP
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でもパフォーマンスはスリッパの半分では?