Appleが2025年にTSMC 2nmを採用したSoCを製造へ。コストは高騰へ?
Appleでは独自のSoCを開発するようになってから、TSMCが開発する最新鋭プロセスをいち早く採用することで他社に対して性能面で大きなアドバンテージを得ていますがAppleは引き続きこの戦略を採用するようで、TSMCが2025年にも実用化を予定している2nmについて、最初の顧客になることが業界筋より明らかになりました。
Apple to Get TSMC’s First 2-Nanometer Chips – MacRumors
TSMCは2nmプロセスについて2025年後半から量産を開始する計画であるため、Appleでは2025年秋ごろに投入されるiPhone 17 Pro搭載のA19チップやMacBook系に搭載されるApple M5などはこのTSMC 2nmを活用して製造がされる可能性が高いようです。
TSMCでは2nm製造に向けて新たに2つの工場を建設中で、さらに1つの工場についても建設を検討中など量産キャパシティーの拡大に取り組んでいます。技術面では2nmはTSMCとしては従来のFinFETからGAAFETに移行する初めての半導体にもなるなど多くの新技術が投入されたプロセスになります。
ただ、これだけ多くの新技術を投入するためには多額の研究開発費がかかっている事やプロセス微細化を行えば行うほどウェハーあたりのコストが跳ね上がる傾向にあり既に高価な3nmに対してさらに1.5倍のコストがかかると見積もられています。
TSMC 2nmの製造コストは3nmの1.5倍。多くのメーカーは旧プロセスを活用する?
そのため、多くのファブレス企業はTSMC 3nmなど新プロセスは採用せず、旧プロセスを長く使う可能性も指摘されているのですが、Appleは自社製品の高い競争力を維持し、活用することでTSMC 2nmの採用に踏み切るようです。
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