パソコンパーツを買う上で、壊れにくさは仕様には表れないものの、もし知れるのであれば知りたい情報の一つであると考えられますが、スイスの家電量販店が各AIBやメーカーから販売されているグラフィックカードとマザーボードの故障率を公開しました。
最も壊れにくいグラフィックカードはAsRock。マザーボードはMSI製が首位。一方で交換処理が最も早かったのはSapphire。
Swiss retailer reveals ‘warranty scores’ for GPU/motherboard brands – VideoCardz.com
パソコンパーツを買う上で壊れにくさは気になる要素の一つでもありますが、スイスで最大の家電量販店であるDigitecが各メーカーが販売するグラフィックカードおよびマザーボードの販売2年以内の故障率と、保証交換が完了するまでのリードタイムをまとめています。
グラフィックカードの故障率はAsRockが1位。続いてGainward、Inno3Dなどが並ぶ。一方でAMDやSapphire、XFXなどは下位に
グラフィックカードの故障率については販売されてから24か月以内の故障率が各社でまとめられています。
なお、この確率ですがサンプル数が明示されていないため統計的な信頼性は低いと言えます。ですので参考程度にとどめておくことをおすすめします。
この中で1位はDell製グラフィックカードなのですが、主にワークステーション向けグラフィックスカードを出しているためここでは1位ではあるものの他のメーカーとは製品の価格帯や用途が異なっています。
そのため、コンシューマー向けグラフィックカードを販売するメーカーの中で最上位はAsRockと言う結果になっています。続いてGainwardとInno3D、PNY、Palitと言う順番で並んでいます。
MSIやZOTAC、ASUS、GIGABYTEなど大手メーカーの中ではGIGABYTEを除くと1.2%~1.3%台に推移しており、GIGABYTEのみ1.8%と故障率が若干高いようです。
故障率が高いグラフィックカードメーカーについてはXFXおよびSapphireがランクインしており、それぞれ2.5%と2.4%となっています。
保証交換の対応が最も早かったのはSapphire。GIGABYTEはほぼ3週間かかるとして最下位。
故障交換を依頼してから実際に商品が手元に戻ってくるまでの平均日数についてDigitecではまとめています。
この中で最も対応が速かったのはSapphireで3日で交換品が届いたようです。他のメーカーではEVGAとPalitが9日を記録しており、MSIやASUS、ZOTACなどは10日以上14日以内に推移しています。なおこの中で最も対応が遅かったのがGIGABYTEになっています。
なおこのGIGABYTEが遅かったという結果は、単純にGIGABYTEの対応が遅いという見方もできますが、過去24か月の記録であるためマイニングブームでグラフィックスカードの在庫が無かったなどイレギュラーな状況も含まれている可能性もあります。
マザーボードの故障率は総じてグラフィックカードより高め。MSIが信頼性では首位
マザーボードの故障率についてもグラフィックカードと同じく販売から24か月以内に故障した故障率が示されています。
結果は、MSIが2.8%で首位なのですが、グラフィックカードでは2%を超える例があまり無いことを考えるとマザーボードは壊れやすいようです。なお、故障率では次点でASUSが2.9%、さらにはGIGABYTEが3.1%、AsRockが3.2%と続きます。
一方でBiostarは4.6%と故障率が跳ね上がっている他、サーバー向け製品などを取り扱うSupermicroについては5%と故障率としては無視できないぐらいの高さになっています。
Supermicroについてはサーバー・データセンター向け製品を取り扱っている関係上、壊れやすいパーツが多い事や、顧客の要求水準が高い事が高い故障率に繋がっている可能性はありそうです。
交換までの日数はGIGABYTEが最速で3日。AsRockを除くと1週間以内に交換可能
故障してから交換品が届くまでの平均日数に関しては以下の通り。
Biostarは0日と記録されているのですが、こちらについては店頭在庫をそのまま交換しているようですのでイレギュラー扱いです。そのため、交換対応の速さは首位がGIGABYTEの3日となっています。他のASUSやSupermicro、MSIについては5~7日とグラフィックカードと比べると交換対応は早いようです。
なお、AsRockについては平均13日となっており他社より2倍時間がかかるとのことです。
GIGABYTEについてはグラフィックカードでは最下位でしたが、マザーボードでは対応が最も早かったという事でマイニングによる在庫不足などがグラフィックカードの交換対応の遅さに影響している可能性は高そうです。
今回の故障率についてはスイスの量販店だけでまとめられている他、サンプル数もあまり明確になっていないためあくまで参考程度にとどめておくのが良いです。ただ、何となくマザーボードよりグラフィックカードの方が壊れにくいというのはそれぞれの部品点数で言うとマザーボードの方が多いため傾向としては合っている可能性はありそうです。
コメント
コメント一覧 (1件)
自分がAMDにCPUをRMAした時は発送して戻って来るまで10日かかりましたね。
発送元と修理拠点が何処にあるのかによって配送時間が異なって来ます。
九州からだと国内配送2日+国際配送2日+AMDで検品と交換2日+国際配送2日+国内配送2日、の10日。
東京からだと国内配送1日+国際配送2日+AMDで検品と交換2日+国際配送2日+国内配送1日、の8日。
※DHL着払いの速達で発送
※渋滞や台風等の影響で遅れる事があります。
この記事のSapphireの3日は、国外だと絶対に無理なので、修理拠点が近くにあったんでしょうね。
スイスからの台湾直行便は少なく、大抵は中国を経由する為、ASUS等は少し遅れるのが普通です。
その点EVGAはアメリカ行きの直行便があるので統計上は有利ですね。