AMD Ryzen 9 7950Xがマイニングの餌食になる可能性。CPUでマイニングできる仮想通貨が高騰で収益分岐点を上回ってしまう
Bitcoinの価格高騰を受けてEthereumなどその他仮想通貨の価格が上がっていますが、再び訪れた仮想通貨バブルにより今度はグラフィックカードではなくAMDのRyzen 9 7950X CPUがターゲットにされる可能性がありそうです。
草コイン系ではありますが、Qubicと呼ばれる仮想通貨についてRyzen 9 7950Xを利用してマイニングすることで1日あたり$1.5近い収益を得ることが可能になっています。
このQubicはマイニングにおいてAVX2やAVX-512と言った命令セットを利用するのですが、最新鋭のCPUでAVX-512に対応し、コンシューマー向けとして手ごろな価格で入手できるRyzen 9 7950Xがターゲットにされているようです。Ryzen 9 7950XではQubicマイニングで75h/sを発揮し、電気代を除くと通貨レートによりますが、$1.5~$2前後の収益を得ることが可能で日本円だと1日あたり最大300円ほどの収益になります。
前回のマイニングバブルでEthereumマイニングで見られたような1日数千円と言う勢いではありませんが、2024年3月14日時点では30万円近いGeForce RTX 4090を使ってマイニングしても収益がほとんど得られない中で7万円ぐらいのCPUだけで1日300円近い利益を上げられることからマイナーから見ると魅力的に見えるようです。
北米のNeweggでは現在は復活していますが、Ryzen 9 7950Xの販売が急に増えてしまい一時的に在庫切れと言う状況に陥ってしまっていましたが、今後もBitcoinの動きと連動してQubicの通貨価格を吊り上げる様な事が見られればRyzen 9 7950Xの在庫が一時的には不足する可能性がありそうです。
CPUだけでマイニングの場合かなり手軽にできるので参入する人が多そうで在庫不足が心配にはなります。ただ、よくよく考えてみるとCPUを使ったマイニングの場合、Ethereumの時の様にGPUを何個も搭載することは不可能で、CPU+マザーボード+メモリーを一式揃える必要があります。
ですので、現在の仮想通貨価格なら大規模なマイニングファームを構築しても収益は上げられず、組織的にRyzen 9 7950Xが買い占められるという心配はなさそうです。
ただ、2024年のイベントとしてBitcoinの半減期が早ければ4月に発生し、そのあと6月にはアメリカが利下げをするのではないかと言われています。そうなればBitcoinを中心に、Qubicなど草コイン系の仮想通貨にお金が再び流れ価格が高騰することも想定されます。
そうなれば、Ryzen 9 7950Xのほかに2024年下半期に登場するZen 5搭載のRyzen 9 9950Xなども在庫不足になる可能性は高まりますのでこれらのCPUの購入を検討している人はこのQubicと言う仮想通貨の価格動向を思い出したら見てみる程度に注意しておいた方がいいかもしれません。
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