AMDから内蔵GPU非搭載のRyzen 5 7500Fを間もなく発売へ。Ryzen 5 7600より約1500円安価に。
AMDでは2022年からZen 4アーキテクチャーを搭載するRyzen 7000シリーズを発売しました。このRyzen 7000シリーズでは従来までのRyzenシリーズとは異なりすべてのモデルに内蔵GPUを搭載しており、2023年7月4日時点では内蔵GPUを搭載しないモデルは存在しませんが、まもなくAMDではRyzen 7000シリーズとして初めて内蔵GPUを無効化したモデルの発売を行うようです。
エンタープライズ向けのカスタム構成のワークステーションなどを手掛けるPuget Systemsでは独自にPhotshopやPremiereなどでの性能を測るPugetBenchを開発していますが、このPugetBenchにて『Ryzen 5 7500F』と呼ばれる新しいCPUが登録されている事が明らかになりました。
この『Ryzen 5 7500F』はASUS ROG STRIX X670E-F Gaming WiFiマザーボードにGeForce RTX 4080を組み合せた構成でベンチマークが行われており、CPUは6コア12スレッドで動作クロックは4.8 GHz、ブースト時は5.0 GHzでの動作になると見られています。
同じタイミングでHarukaze5719氏がCPU本体の画像も一時的にTwitterに掲載していましたが現在は何かしらの理由によって削除されています。
モデル名は末尾に『F』が付与されており、今までのAMD製CPUには無かったバリアントになるのですが、この『F』バリアントについてはIntelがグラフィックス非搭載CPUで付けるバリアントと同じであるため、IntelからAMDへ乗り換えるユーザーにとっては分かりやすいと言えそうです。
このRyzen 5 7500FについてはRyzen 5 7600の下位モデルとしてラインアップされるため、米ドルでRyzen 5 7600の$229から$10程度安価な$219程度で販売されると見られています。日本においてはRyzen 5 7600が3.5万円前後で販売されており、販売為替レートを反映させると約1500円安い3.3万円程度で販売されるのでは無いかと考えられます。
Intel製CPUではGPUを内蔵するCore i5-13400とGPU非搭載のCore i5-13400Fの間では約4000円近い価格差があるため、AMDのFバリアントについてはあまり安くはならないようです。これについては恐らくRyzen 7000に内蔵されているI/OダイについてはTSMC 6nmを採用するなど歩留りが比較的良好で内蔵GPUを無効化する必要がほとんど無い事や、無効化してもRDNA 2のCompute Unitを2基しか使っていないため大したコスト削減効果が無いものと考えられます。
ただ、Ryzen 7000シリーズについてはIntelのRaptor Lakeに比べると下位モデルのバリエーションが少ないためラインアップの拡充を行おうとしている点は良いと思いますね。
コメント