NVIDIA GeForce RTX 4000の詳細仕様判明。AD104でもGA102以上のトランジスター数

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NVIDIAでは2022年10月よりAda Lovelaceアーキテクチャーを搭載するGeForce RTX 4000シリーズを発売しますが、今回RTX 4090、RTX 4080系に搭載される3つのGPUの詳細仕様が出現しました。

目次

NVIDIA GeForce RTX 4000シリーズ

NVIDIAはGTC2022の最終日に当たる2022年9月20日(日本時間9月21日)にAda Lovelaceアーキテクチャーを採用するGeForce RTX 4000シリーズの発表を行いました。

このGeForce RTX 4000シリーズでは最上位モデルのGeForce RTX 4090がAD102 GPUを、RTX 4080系では上位の16GB版がAD103 GPU、下位の12GB版にはAD104 GPUが搭載されていますが、今回発表会では明らかにされていなかった各GPUの詳細仕様について情報が明らかになりました。

AD104(RTX 4080 12GB)でもトランジスター数はGA102(RTX 3090)並に

NVIDIAのGeForce RTX 4000シリーズとして発表がされた3モデルについて、AnandTechが詳細仕様について情報を入手したようです。

GPU SKU

AD102

AD103

AD104

製造プロセス

TSMC 4N (5nm)

TSMC 4N (5nm)

TSMC 4N (5nm)

トランジスター数

76.3B

45.9B

35.8B

ダイサイズ

608 mm²

378.6 mm²

294.5 mm²

トランジスター密度

125.5M

121.1M

121.1M

Streaming Multiprocessors

144

80

60

CUDAコア

18432

10240

7680

Tensorコア

576

320

240

RTコア

144

80

60

ROPs

192

112

80

L2キャッシュ

96MB

64MB

48MB

搭載モデル

RTX 4090

RTX 4080 16GB

RTX 4080 12GB

GeForce RTX 4090に搭載されるAD102 GPUではNVIDIAの発表通り763億のトランジスターを搭載しており、ダイサイズは608mm2ということで密度としては1mm2辺り1.25億トランジスターという密度になっています。前世代の最上位GPUのGA102 GPUではトランジスター数は283億、ダイサイズは628mm2ということでダイサイズは小型化されています。

このAD102 GPUでは他に、CUDAコアがGA102に比べると10752から18432基に、Tensorコアは336から576コア、RTコアは84から144、ROPは112から192と様々なコアの数が1.7倍近くに増やされています。また、L2キャッシュが96MBとなり、高い動作クロックと合わせるとNVIDIAが言う通りRTX 3090 Tiに比べて2倍以上の性能を発揮すると考えられます。

GeForce RTX 4080 16GBに搭載されるのはAD103 GPUではダイサイズは378.6mmとRTX 3070に搭載されているGA104とほぼ同等サイズに収まっていますが、プロセス微細化(8nm→5nm)によりトランジスター数は170億個から459億個と2倍以上に増えています。なお、CUDAコアやTensorコア、RTコアなどについてはGA102とほぼ変わらないコア数になっていますがL2キャッシュが10倍に迫る64MBに増えており、主にこの部分が原因でトランジスター数が大幅に増えたと見られています。

GeForce RTX 4080 12GBに搭載されるAD104 GPUについてはアッパーミドルレンジ向けということでダイサイズは294.5mm2とRTX 3060クラスに搭載されていたGA106 GPUの276mm2に近くなっています。ただ、こちらもプロセス微細化によりトランジスター数は120億から358億に増えており、GA102を超える数になっています。このAD104についてはCUDAやRT、TensorコアについてはGA102ほどではありませんが、L2キャッシュはAD104に対して8倍の48MBで、動作クロックも高められているためRTX 3090に迫るようなパフォーマンスを発揮する可能性もありそうです。

NVIDIAではこのRTX 4000シリーズではTSMC 4Nプロセスを採用しているとのことでネーミング的には4nmと勘違いしそうですが、こちらはTSMC 5nmをベースに若干のプロセス微細化の改良を加えたものになっているに留まるため、実質的にはTSMC 5nmとのことです。

 

今回、RTX 4080 12GB(AD104)については本来、RTX 4070のはずが価格を引き上げるためにRTX 4080というモデル名にしたと言われており、前評判がよくありません。しかし、トランジスター数に関してはRTX 3090に搭載されているGA102 GPUを超えており、CUDA、RTやTensorコアについてはRTX 3080に近い数字に加え、L2キャッシュや動作クロックも引き上げられているため性能面ではRTX 3090 Ti並で4Kでのゲームも楽しめるぐらいとなるかもしれません。

ただ、やはり価格が899ドルと高価なため性能が相当高くないと悪い評判を打ち消すことはできなさそうな気もします。

 

 

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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