AMDのRDNA3+アーキテクチャーは2027年まで使われる予定に。Vega並に長く使われる可能性も
AMDでは2024年末頃に投入されるStrix Point APUから内蔵GPUには現行のRDNA3の改良版であるRDNA3+アーキテクチャーが内蔵GPUとして搭載される予定ですが、このRDNA3+アーキテクチャーについてCompute Unit(CU)や動作クロック、製造プロセスを改善しながら2024年から2027年の3年間に渡って使用される可能性が出てきています。
中国のWeibo上で活動するリーカーの金猪升级包によると、AMDではRDNA3+は長期間に渡って使用される予定で、最低でも2027年までは現役とのことです。
AMDのRDNA3+を内蔵するStrix Point APUでは最大16コアのCUを内蔵し、上位モデルのStrix Haloでは最大40コアのCUを内蔵するなど競争力が高い内蔵GPUになると見られています。
ただ、競合Intelも強力な内蔵GPUを搭載した製品を投入すると考えられているため、すべての製品でRDNA3+が2027年まで使い続ける可能性は低く徐々にRDNA3+をエントリーモデルなどに展開されるなどで最終的に2027年まで現役として使われ続けると考えられます。
特に過去にAMDのAPUについてはZen 6とRDNA5を内蔵したAPUを計画しているとも言われています。このZen 6 + RDNA5搭載APUについては2.5Dインターコネクトを用いたI/Oダイに刷新されなど性能は高くなりそうですが、コストやダイ面積が嵩みそうな設計であるため、エントリーモデルやミドルレンジ向けモデルでこの設計を取り入れる事は難しくなっています。
また、最近の記事でもあった通り生成AIを取り入れるためにAPUなどダイ面積が限られるモデルではCPUまたはGPU性能を犠牲にする必要があるようです。今後もこの生成AIを使った機能は拡大する方向にあり、AMDもノートPC向けAPUについてはダイ面積やコストが増える最新のGPUアーキテクチャーを使うより、RDNA3+を使い続けることでNPU性能向上にリソースを振り分けるという意図もありそうです。
RDNA3+の性能がどれだけ高いのかはまだわかりませんが、エントリーモデルやミドルレンジモデルであればゲームを60fpsでプレイするなどと言った極端に高いグラフィックス性能は求められないため、これらのモデルではRDNA3+をしばらく使い続けても特に競争力に悪影響が出るとは考えにくく、コストも抑えられるため良い判断と個人的には思います。
ただ、もしハイエンドモデルでもRDNA3+をこすり続けるような事を考えているのならどこかのタイミングでIntelに対して競争力が相当落ちる事に繋がるためそのような判断はしていないことを祈りたいですね。
金猪升级包 | Weibo
補足情報
RDNA3+はRyzen 8050シリーズで投入される新しいGPUアーキテクチャーでRDNA3で弱点だったレイトレーシング機能の改善などを取り込んだGPUアーキテクチャーになっています。噂ではPS5 ProにもこのRDNA3+が採用される見込みで、ノートPC向けAPUとして非常に高いグラフィックス性能が期待されています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
---|---|---|---|
APU (内蔵GPU) | AMD | Ryzen 8050シリーズ | 2024年末以降 |
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