Qualcommがスマートフォン向けチップなどの供給価格を2桁%引き上げる方針を、顧客に書簡で通知したことが明らかになりました。適用対象は、2026年9月1日以降に出荷される製品です。
Qualcommが2桁%の値上げを顧客に通知。適用は9月1日出荷分から
Qualcommは顧客宛ての書簡で、サプライヤーからの調達コスト上昇を吸収する余力を使い果たしたと、値上げの理由を説明しています。別のサプライヤーから代替部品を調達することも試みたものの、コスト増を抑えきれなかったとしています。書簡は米国時間7月24日(金)に送付され、Bloombergはその写しを確認したと報じていますが、Qualcommはコメントの要請に応じていません。
値上げの対象は9月1日以降に出荷する製品
値上げの対象となる製品の内訳は書簡に示されていませんが、適用の基準は製品の発表時期ではなく出荷日です。そのため、値上げは未発表の新チップに限った話ではなく、現行のSnapdragon 8 Elite Gen 5を含め、9月1日以降に出荷される製品全般に及ぶ可能性があります。
一方、Qualcommは9月22〜24日に米ハワイ州マウイで「Snapdragon Summit 2026」の開催を予定しており、例年の傾向から、会期中に次世代チップが発表されると見込まれます。次世代のSnapdragon 8 Elite Gen 6はTSMC 2nmでの製造が有力とされており、今回の値上げとは別に、最新鋭プロセスへの移行による製造コストの上昇が重なる可能性があります。
国内の店頭に効いてくるのは年末以降
チップの供給価格は端末メーカーの調達価格であり、店頭価格へすぐに反映されるわけではありません。Valveの技術者は、メモリの店頭価格が大口調達価格の動きから少なくとも3〜6か月遅れると明かしていますが、調達から実際の販売までには時間差があるため、国内で今回の値上げが影響してくるのは、年末から2027年春にかけて発売・出荷される製品とみられます。
なお、スマートフォンはメモリやストレージの価格高騰にもさらされており、GoogleはPixelシリーズ全体の価格調整を明らかにしています。今回、スマートフォンの部品コストで大きな割合を占めるチップセットが二桁%値上げされれば、エントリーモデルからフラッグシップまで、幅広い製品の値上げにつながると考えられます。
特に、現行のSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載するモデルなど、ハイエンド製品は値上げ幅も大きくなると予想されるため、値上げ前の在庫を購入できる可能性がある年内に購入した方がよさそうです。


