Google Pixel 9で搭載されるTensor G4はFOWLP採用で電力効率や発熱も改善へ。Exynos 2400でも同技術を採用
Googleが発売しているPixel 8ではサムスンの未発売SoCであるExynos 2300をベースに独自改造が施されたTensor G3を搭載していますが、同時期に投入されたハイエンドSoCのSnapdragon 8 Gen 3やDimensity 9300に比べると性能が大きく劣り、Googleがレビューユニットではベンチマークソフトのインストールをできないように細工するなど絶対的な性能が劣っていました。
そんな中で2024年秋以降に発売されるPixel 9シリーズではTensor G3をベースにしたSoCが搭載されるというリークが過去に登場し、性能面で競合モデルに対してさらに大きな差が出てしまう懸念がありましたが、2024年に入ってからExynos 2400をベースにカスタマイズしたモデルになるのではないかというリークが新たに登場し始めています。
今回韓国のメディアからPixel 9に搭載されるTensor G4についてはExynos 2400で採用されたFOWLPと呼ばれる新しいパッケージング技術が採用される可能性があることが明らかになりました。
FOWLPはFan-out Wafer Level Packagingと呼ばれるものでGalaxy S24シリーズに採用されているExynos 2400などでサムスンとして初めて採用した技術になっています。このFOWLPを採用することでExynos 2400においては発熱や電力効率が改善することでシングルコア性能は23%、マルチコア性能は8%ほど改善するとしています。
実際にExynos 2400については3DMark Wild Life ExtremeのストレステストではApple A17 Pro並みのスコアを記録するなど発熱が少なく、サーマルスロットリングへの耐性も高いことが明らかになっています。
Pixel 8採用のTensor G3では低い性能に加え、サーマルスロットリングにも悩まされていましたので過去の噂の通りTensor G3にFOWLPを採用すれば性能改善の余地はあるかもしれません。ただ、サムスンやGoogleが既に性能面で大きく劣るTensor G3に対してコストをかけてFOWLP化することは考えられず、最近登場しているリークの通りExynos 2400をベースにカスタマイズしたTenor G4が作られる方向で検討が進められていると言えそうです。
Google Pixelについては日本などで大きく販売を伸ばしていますが、Tensor G4がExynos 2400ベースとなれば2024年秋に投入されるSnapdragon 8 Gen 4並みの性能にはならないかもしれませんが、Snapdragon 8 Gen 3に近い性能を期待することが可能になりますので、性能が原因でPixelの購入を躊躇っていたユーザーにもアピールすることが可能になるのでExynos 2400ベースとなればさらに販売台数を伸ばすことができるかもしれません。
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