NVIDIAではAda Lovelaceアーキテクチャーを採用したGeForce RTX 4000シリーズについて900W近い消費電力を使うGeForce RTX TITANが登場するという噂がありましたが、今回このRTX TITAN向けに作られたと見られるGPUクーラーの写真がリークとして出現しました。
溶損や大きすぎる消費電力で開発中止になったGeForce RTX TITAN向け?
NVIDIAでは2022年10月12日にAda Lovelaceアーキテクチャーを採用したGeForce RTX 4000シリーズ最上位モデルGeForce RTX 4090を発売しました。このRTX 4090ではGPUに搭載されるCUDAコア18176基の内、16384基が有効化されたAD102-300 GPUを搭載し、消費電力は450WのGPUとなっています。
NVIDIAではこのRTX 4090では使われていないCUDAコアを有効化し、更に性能を向上させ、動作クロックとVRAM容量を48GBに拡大したRTX TITANを準備しているというリークが過去に出現していましたが、消費電力が最大900Wとなり電源ユニットやGPU本体の溶損が発生する事から開発が中止されたと言われています。
しかし、その開発過程で作られていたRTX TITAN用と見られるGPUクーラーがChiphell上にリークとして出現したようです。
4スロット厚のクーラーで基板は側面に搭載する予定だった??
Chiphell上に掲載されたGPUクーラーはNVIDIA GeForce RTX 4090の2倍の最大消費電力で動作するGeForce RTX TITAN相当のモデル向けと見られており、現行のRTX 4090 Founders Editionでは最大600W程度の消費電力であれば放熱が間に合うものの、今回登場したものは900Wにも耐えうる仕様のGPUクーラーになっているとの事です。
写真から見て取れる範囲では、ヒートシンクのフレーム自体は高さが4スロット厚程度になっておりRTX 4090の3スロットよりも大きくなっています。
ヒートシンク自体の写真も出現しており、ファン自体はRTX 4090と同じく表と裏面に1基づつ、合計2基搭載されるようですが、冷却のためのフィンはRTX 4090のものより密度が高くなるように設計がされています。
ただ、一番興味深いのがGPUやVRAM、VRMなどが接触するベースプレートがGPUクーラーの側面に搭載されており、もしかしたらGPUクーラーの冷却が最大限に発揮できるように基板の上にGPUクーラーを搭載するのでは無く、基板を側面に搭載して表面積を稼ごうという設計だったのかもしれません。
残念ながらRTX TITANなど900W級のGPUについては開発は中止されたようですが空冷で900W近いGPUを冷却するとなると今までのような設計では間に合わず基板を側面にレイアウトするなどGPUクーラー自体、今までにないレイアウトで搭載する必要があるのかもしれません。
RTX 4090では消費電力はRTX 3090 Tiと同じく最大450Wに収まっているためGPUクーラーは3スロット程度で収まってはいますがこれ以上の消費電力になると4スロット厚は空冷では必須となりそうです。
今回のGPUクーラーでは基板自体が側面に搭載されるような見た目になっていますが、このアイディア自体冷却能力を最大限に高めたいのであれば合理的ではありますが搭載する際に注意しないとPCIx16端子にGPUの全重量が乗って折れるなど耐久性に問題もありそうですのでここまで奇抜なデザインにするなら潔く簡易水冷などに行ってしまった方が良い気もしますね。
ただ、ひとまずこのような4スロットのFounders EditionについてはRTX TITANの開発が中止されたとの事ですのでこのような変なGPUはGeForce RTX 5090までは登場しないと言えそうです。
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