Metaが開発中のAR対応スマートグラスがまもなく登場
MetaはこれまでにRay-Banなどといったブランドと競合し、カメラやAIアシスタントを内蔵したスマートグラスを発売していますが、あくまでこれらスマートグラスは写真や動画撮影やAIアシスタントなど機能が限定されています。
しかし、MetaはこれらのスマートグラスにAR機能などを追加したOrion AIグラスと言うコンセプトモデルを2024年に発表し、市販化に向けて開発を進めているとも言われていましたがMetaはこのOrion AIグラスの市販モデルを早ければ2025年9月にも発表するほか、その価格に関する情報が明らかになりました。
Meta Orion AIグラスの市販モデルは$800ほどに。日本円では12万円?
Meta Orion AIグラスは2024年に発表された時点でのプロトタイプモデルは炭化ケイ素製ウェーブガイドレンズやチタン製フレームなどコストがかかる作りになっており、1台あたりのコストは$10,000、日本円で約150万円ほどかかると言われていました。しかし、市販化する上ではこのような高すぎる価格ではApple Vision Proの二の舞になることは確実であります。
そのためか、BloombergのMark Gurman氏によるとMetaが開発しているMeta Orion AIグラスの市販版であるコードネームHypernovaは北米販売価格は$800程度と先進的なデバイスでありながらも多くのユーザーの手に届きやすい価格帯での販売を検討していることが明らかにされています。この価格は日本円に換算すると約12万円ほどで、Meta Quest 3より3~4万円ほど高価になる程度です。
利益より市場シェアを狙う?
MetaのHypernovaは当初の想定価格は$1,000 (日本円で15万円)を超えると言われていましたが、Metaがここまで安い価格で投入する背景として、AppleやMicrosoftなど本格的な競合が登場する前にアーリーアダプター層を取り込み、シェアを獲得し、競合登場時に既にエコシステムを構築しておきたいと言う意図があるようです。
特に北米市場では$1000を超えると一般消費者向けではないニッチな製品として認識され、購入検討すらされないリスクがあります。しかし、$800であればiPhoneやiPadなどガジェットとして興味関心を持ってもらえる層を増やすことが出来、実際に購入してもらえるチャンスも増えることからMetaは利益率を削るまたは、利益度外視でAR対応スマートグラスの市場シェアを取りに行く姿勢と見られています。
なおこのHypernovaはOrion AIグラスのように透明なレンズ上に通知や地図、アプリなどを表示する小型ディスプレイを搭載し、リストバンド型アクセサリーとスマートグラス内蔵のカメラによるトラッキングにより手で操作を行うと見られています。
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