Google Pixel 9aではTensor G4搭載だが旧型モデム搭載。パッケージングも放熱性が悪い物に変更
GoogleのPixel Aシリーズは、優れたコストパフォーマンスを持つモデルとして評価されており、特にPixel 7aはその高さからPixelのシェア向上に貢献したと言われています。しかし、2024年に発売されたPixel 8aでは、120Hzの明るいディスプレイや7年間のアップデートサポートを提供するなど、上位モデルのPixel 8に非常に近いスペックと機能を備え、価格の高騰も相まって存在意義が問われる状況に陥りました。
そんな中、Googleは再びPixel Aシリーズにおいてコストパフォーマンスを重視する方針を取るようです。今後発売されるPixel 9a(コードネーム:tegu)では、上位のPixel 9と異なり、コストダウンのための変更が随所に盛り込まれる予定です。
Pixel 9aには、Pixel 9シリーズと同じTensor G4チップセットが搭載される計画ですが、このTensor G4はコストダウン版となる見込みです。具体的には、チップセットのパッケージング技術が、放熱性が高いFOPLP(Fan-Out Panel Level Packaging)から、コストが安く放熱性が低いIPOP(Integrated Package on Package)に変更されるようです。
Pixel 9シリーズでは、Tensor G4の電力効率と放熱性能を改善することで、パフォーマンスの持続性が大幅に向上しましたが、Pixel 9aに採用されるIPOPにより、放熱性能は大きく劣ることになります。そのため、パフォーマンスの持続性という観点では、Pixel 9シリーズに比べて大幅に劣る可能性があります。
また、Pixel 9シリーズで刷新された『Exynos Modem 5400』も、Pixel 9aでは旧型のExynos Modem 5300が引き継がれる見通しです。これにより、Pixel 9シリーズで新たに対応した衛星経由のSOS機能などの衛星通信サービスは利用できないなど、大きな違いが生じることになります。
Pixel 9aは、リークされた写真によると、これまでのPixel Aシリーズと同様に上位のPixelをモチーフにしたデザインを採用していますが、カメラバンプがなくなるなど、デザイン面でも変更が加えられています。チップセットの変更と合わせて、上位のPixel 9シリーズとエントリーモデルであるPixel 9aとの間で、どのような差別化が図られるのか、また価格面でも現行のPixel 8a並みに抑えることができるのか、今後の情報に注目が集まります。
現行のPixel 8aは、機能面で上位のPixel 8とほとんど変わらないほどスペックアップが行われましたが、価格も上がってしまったため、販売面では先代のPixel 7aほどの勢いがありませんでした。そのため、Pixel 9aではこの反省を踏まえ、Tensor G4を搭載してPixel 9シリーズのAI機能を取り込む一方で、ハードウェア面では可能な限りコストダウンを図っていることが伺えます。Pixel 9aは、販売価格を抑えた形での展開が期待されているのかもしれません。
Exclusive: Google Pixel 9a to come with Tensor G4 but an older modem | Android Authority
https://www.androidauthority.com/exclusive-google-pixel-9a-modem-3477459
補足情報
Google Pixel 9aはPixel 9シリーズのエントリーモデルとしてラインアップされるスマートフォンで、現行のPixel 8aの後継モデルになります。デザインはPixel 9シリーズと似たエッジが効いたボクシーなデザインになっていますが、Pixelシリーズで特徴でもあったカメラバイザーは大きく縮小されるなど今までのPixelとは若干異なったデザインになっています。発売時期はリークなどはあまり出ていませんが、2024年末から2025年はじめごろを予定していると言われています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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スマートフォン | Pixel 9a | 2024年末から2025年はじめ |
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