中国のグラフィックカードメーカー各社が、GeForce RTX 5000シリーズの代理店向け出荷価格を11月に再び引き上げるようです。ColorfulではGeForce RTX 5080の上げ幅が最大約6.6万円と、ほかのモデルより突出しています。
GeForce RTX 5000シリーズの出荷価格が11月に再び上昇へ
NVIDIAは今年、メモリの高騰を理由にGeForce向けのGPUとVRAMのセット供給価格を1月に16GBモデルで15%上げたのに続いて、7月にも引き上げています。7月の値上げはVRAM 2GBあたり約19ドルと容量に比例していたため、GeForce RTX 5060 Ti 16GB、GeForce RTX 5070 Ti、RTX 5080は、VRAMがどれも16GBで同じ約2.5万円のコスト増でした。
そんな中、中国の博板堂によると、各グラフィックカードメーカーの11月の出荷価格は引き続き上がることがほぼ確定しており、上げ幅は上位モデルで1,000〜2,000元(約2.4〜4.7万円)、主力モデルでも200元(約4,700円)以上で、各社が11月中に順次値上げを実施するとのことです。値上げは、AI需要によるメモリ不足で価格が上がり、ほかの部品のコストも上がっているためで、Colorfulはすでに11月の価格改定を実施しており、Galaxも今週中にGeForce RTX 5060以上を200元以上値上げする見込みです。
Colorfulの11月の出荷価格の上げ幅は、RTX 5060 Ti 16GBからRTX 5080までは上位のモデルほど大きく、RTX 5080の上げ幅はRTX 5060の十数倍にあたります。
| モデル | 11月の上げ幅 | 円換算 |
|---|---|---|
| RTX 5080 | 2,500〜2,800元 | 約5.9〜6.6万円 |
| RTX 5070 Ti | 1,000元 | 約2.4万円 |
| RTX 5070 | 600〜900元 | 約1.4〜2.1万円 |
| RTX 5060 Ti 16GB | 250〜400元 | 約5,900〜9,400円 |
| RTX 5060 Ti 8GB | 100〜150元 | 約2,400〜3,500円 |
| RTX 5060 | 150〜200元 | 約3,500〜4,700円 |
RTX 5080は上げ幅が突出。残り少ない16GB版に上乗せか
RTX 5080の11月の上げ幅は2,500〜2,800元で、RTX 5070 Tiの1,000元の2.5倍以上です。2つのモデルは同じGPUを積み、今回の値上げの原因となっているメモリも同じ16GBのGDDR7で、7月のNVIDIAからの仕入れ値の上昇幅も同額だったため、コストの上がり方は同じです。
一方で、RTX 5080の16GB版はNVIDIAがGPUを出し切ったと伝えられて追加で作れなくなっており、置き換える24GB版も2月以降にずれ込む見通しです。作り足せない以上、メーカーは10月末の時点であと2か月分ほどしかない流通在庫を高く値付けしても売り切れるため、RTX 5070 Tiを上回る分の上げ幅は、仕入れ値の上昇分を転嫁したものではなく、残り少ない16GB版への上乗せとみられます。
国内のRTX 5080とRTX 5070 Tiの差はほぼ倍に。12月に拡大へ
国内の店頭でもRTX 5080の値上がりは大きく、最安値は10月1日の約26.8万円から11月3日には約34万円へと約7.2万円(27%)上がり、在庫のある製品も15製品から8製品に減りました。同じGPUのRTX 5070 Tiは約2.1万円の値上がりにとどまったため、両者の差は約5.8万円から約10.9万円へほぼ倍に開き、RTX 5080の方が約47%高くなっています。この47%の価格差に対し、ゲームの平均fpsの差は4Kで約15%(RTX 5080が67.9fps、RTX 5070 Tiが59.1fps)にとどまります。
7月の値上げでも、国内の実売価格が7月下旬から上がり始め、8月中旬になっても値上げ分を反映しきれていなかったように、出荷側の値上げは店頭に出るまで時間がかかるため、11月分も在庫が入れ替わる12月にかけて店頭価格に反映されるとみられます。RTX 5070 Tiも、10月の約2.1万円の値上がりは11月の改定前の値動きで、出荷価格の上げ幅の約2.4万円が別に乗るため、もう一段上がる見込みです。それでもRTX 5080の上げ幅はRTX 5070 Tiより約3.5〜4.2万円大きいため、約10.9万円まで開いた両者の差はさらに広がり、約15%の性能差に対して価格差が大きい状態が強まる見通しです。新たなGPUの供給がないRTX 5080 16GBは、流通在庫が売り切れるまで値上がりが続きそうです。


