Core Ultra 200Sシリーズの殻割は超高難易度。165℃に温める必要あり
Intelが発売したArrow Lake-S世代のCore Ultra 200Sシリーズでは、従来のCPUとは異なり、タイル・アーキテクチャに変更されるなど構造が大きく変わっています。ドイツのエクストリーム・オーバークロッカーであるder8auer氏が、Core Ultra 200Sシリーズを安全に殻割する方法を共有していますが、その難易度が非常に高いようです。
der8auer氏がOverclock.netの掲示板で共有した内容によると、殻割を行う際にはEK delidderなどの殻割ツールを使用する必要がありますが、表面に実装されているチップ類に対して1.5mmから2mmの余裕しかなく、非常に難易度が高いとのことです。また、殻割前にCPUを加熱することが非常に重要で、157℃以上、推奨は165℃に加熱してインジウムを溶かす必要があります。この過熱を行わないとダイが割れるなど、殻割に失敗する確率が高まりるとのことです。
また、加熱して殻割するにしても、加熱時にインジウムは溶け、同時にIHSを固定する接着剤も熱により剝がれやすくなるのですが、殻割ツールで力を加えた場合はIHSが急に動いてしまい、表面に実装されているチップを損傷する可能性もあるとのことで、加熱後の処置も非常に難易度が高い物になっているようです。
この殻割は液体窒素や本格水冷などを用いてオーバークロックを行うような層が行う行為であり、一般ユーザーにはあまり馴染みのない処置です。ただし、もしCore Ultra 9 285KなどCore Ultra 200Sシリーズで殻割を考えている方は、LGA1851用の殻割ツールを入手した上で、CPUを165℃程度に温めてから実行する必要があります。LGA1700に比べて難易度がかなり上がっていることを覚悟しておくべきでしょう。
Overclocking “Arrow Lake” – 285K, 265k, 245k etc results, bins and discussion
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