Snapdragon 8 Elite は ASUS ROG Ally より高性能? 3DMarkで高スコアを記録
Qualcommが発表したフラッグシップスマートフォン向けのSnapdragon 8 Eliteは、最大4.57 GHzで動作するOryon CPUコアと最大1.1 GHzで動作するAdreno 830 GPUを搭載することで、非常に高いゲーミング性能を実現しています。グラフィックス性能を計測する3DMark Steel Nomad Lightにおいて、Snapdragon 8 EliteがASUS ROG Allyに搭載されているRyzen Z1 Extremeの内蔵GPUであるRadeon 780Mを超える性能を記録していることが明らかになりました。
ASUS ROG Allyに搭載されているRadeon 780Mは、Ryzen Z1 Extremeに内蔵されるGPUで、RDNA3アーキテクチャに基づくCompute Unitを12搭載することで、CPU内蔵GPUの中でも非常に高いグラフィックス性能を誇っています。そんなRadeon 780Mですが、4k_isn氏が投稿したベンチマークでは2547ポイントを獲得しています。
一方、Snapdragon 8 Eliteで計測されたスコアは2681ポイントで、Radeon 780Mを約5%上回る結果となっています。
Radeon 780Mはベンチマーク時の室温やファン速度などによっては2900ポイント近いスコアに達することもあり、Snapdragon 8 Eliteが完全に上回っているとは言い難いです。ただ、スマートフォンという限られた冷却機構しか備えていない中でRadeon 780Mに近いスコアを出せることから、電力効率が非常に優れたGPUと言えそうで、小型ファンを搭載したSnapdragon 8 Elite搭載機であるREDMAGIC 10 UltraなどではASUS ROG Allyを超えるような性能も発揮できると考えられます。
ただし、3DMarkなどのベンチマークソフトはこのようにレビューで用いられる機会が多いため、各社がベンチマーク向けに最適化を進めるケースも見受けられます。
また、実際のゲームではCPU処理がx86からArm向けに、GPU処理がNVIDIAやAMD GPU向けからQualcomm向けに最適化を行う必要があるため、3DMarkでSnapdragon 8 EliteがRadeon 780Mに近いパフォーマンスを記録したからと言って、多くのゲームで同様のパフォーマンスが得られるわけではないことには注意が必要です。
この点に関しては、今後Qualcommがゲーム開発者に向けて最適化を行えるように技術的に協力する必要があると言えます。この協力なしには快適なゲームプレイは困難となるため、今後の進展に期待が寄せられています。
Pixel Gamer 4k | X (Twitter)
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