Intel Arrow Lake-S世代の性能重視の設定ではTDP 250Wで動作へ
Intelは2024年10月17日に次世代デスクトップ向けCPUであるArrow Lake-S世代のCore Ultra 200シリーズを発売すると言われています。このCore Ultra 200シリーズの中で、オーバークロックが可能なKバリアントにおいて設定できる電力設定のうち、性能重視のプロファイルについて、IntelはPL1値を現行のRaptor Lake Refreshから大きく引き上げることが明らかになりました。
Intel関連のリークで知られるJaykihn氏が、Core Ultra 200シリーズの各モデルにおける「Performance」プロファイルでの電力設定に関する最新情報を入手し、その内容を公開しています。
Intelのデスクトップ向けCore Ultra 200シリーズでは、Raptor Lake系CPUで発生した不具合以降に、3つの電力プロファイルが用意される見通しです。それは標準的な「Default」、性能重視の「Performance」、そしてKSなど一部のモデルで高い冷却性能を持つCPUクーラーを使用することを条件にした「Extreme」の3種類です。今回、変更が加えられたのは、全モデルで適用可能な「Performance」プロファイルです。
元々、Core Ultra 200シリーズの「Performance」プロファイルでは、K/KFバリアントのPL1が125Wに設定されており、PL1=PL2だったRaptor Lake世代に比べて制限がかけられた状態になっていました。しかし、新たに設定された「Performance」プロファイルでは、8P+16E構成のCore Ultra 9 285KやCore Ultra 7 265KのPL1がPL2と同じく250Wに引き上げられ、Core Ultra 5 245KでもPL1=PL2で159Wに設定される予定です。
このPL1=PL2の設定により、「Performance」プロファイル適用時にCPUに負荷がかかる際、常に250Wまたは159Wで動作することが可能になり、高い動作クロックを維持することができます。これにより、CPUは常にピークパフォーマンスを発揮し続けることができるため、性能の大幅向上が期待できる設定です。ただし、この高いパフォーマンスと引き換えに、CPUの温度は常にCPUが許容する最大温度であるTjmax105℃に達するため、冷却性能が高いCPUクーラーを使用しないと、パフォーマンスを十分に発揮することは難しくなります。
Raptor Lake系ではPerformanceプロファイルではPL1=PL2とされていましたが、Arrow Lake-Sで明らかになったのがPL1が125W、PL2が253WであるなどPL1は抑制的な設定でした。しかし、新しい設定では結局Raptor Lake系と同じPL1=PL2に変更されるようで、消費電力や発熱を抑える事より、パフォーマンスを最優先する設定とするようです。
この変更については消費電力を抑えることに走り、失敗したRyzen 5 9600XやRyzen 7 9700Xなどを参考にした可能性もあり、パフォーマンスを求めるユーザーには歓迎される設定と言えます。
Jaykihn | X (Twitter)
補足情報
Intel Core Ultra 200シリーズはArrow Lake-Sと呼ばれる世代の新世代デスクトップ向けCPUで、新ソケットのLGA1851への変更や、CPUアーキテクチャー刷新など2021年に発売されたAlder Lake-S以来、3年ぶりの大規模変更が入ったCPUになっています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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CPU | Intel | Core Ultra 200 (Arrow Lake-S) | 2024年10月17日 |
コメント
コメント一覧 (1件)
楽しみだけど、最初のうちはOCも控えめ運用が安定かな