Intel Arrow Lake-S Core Ultra 9のベンチマーク結果が登場。Ryzen 9 9950Xに10%劣る結果に。

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この記事はリーク情報に基づいています。詳細はリーク情報の見方とその注意点を解説した記事をご確認ください。
【リーク情報確度:3】

目次

Intel Arrow Lake-S Core Ultra 9 285Kのベンチマーク結果が登場。Ryzen 9 9950Xに大きく劣る可能性もあるがまだ最適化不足も。

Intelでは次世代デスクトップ向けCPUとしてタイルアーキテクチャーや新しいP/E-Core、そして新しいLGA1851ソケットなど新機能を多く搭載した『Arrow Lake-S』を2024年10月ごろに発売する計画になっていますが、今回このArrow Lake-Sの中で最上位モデルのCore Ultra 9 285Kで計測されたと見られるベンチマーク結果のリーク情報が登場しました。

Core Ultra 9 285KはArrow Lake-Sの中で最上位モデルとしてラインアップされるCPUで、CPUは8P+16Eで合計24コア・24スレッド構成になり、キャッシュ容量は40MBのL2と36MBのL3キャッシュで合計76MB、動作クロックは最大5.7 GHzで動作し、TDPは125Wに設定される見込みになっています。なお、Core Ultra 9含むArrow Lake-SについてはTDPは決まっていますが、ブースト時の電力であるMTPはまだ最終決定していません。ただ、今回のベンチマークはCore i9-14900Kの253Wに近い、250Wで計測された結果のようです。

ベンチマークはCrossmarkやSpeedometer、Geekbench 5そしてCinebench R23などが用いられていますが、他のCPUと比較しやすいGeekbench 5とCinebench R23についてここでは取り上げていきます。

Geekbench 5の結果についてはCore Ultra 9 285KのシングルコアはCore i9-14900Kに対して1%ほどしか向上しておらず、誤差の範囲と言えるスコアを記録しています。一方でマルチコアでは14.6%ほど上がっているなど新アーキテクチャーを搭載したCPUとしてはまずまずの結果になっています。なお、Ryzen 9 7950Xと比べるとマルチコアは13%上回っています。

CPU最大消費電力 (W)マルチコア
Ryzen 9 9950X25346904
Ryzen 9 9950X (定格)23046090
★Core Ultra 9 285K25043118
Ryzen 9 9950X16042336
Ryzen 9 9950X (AMD公称値)23041924
Core i9-14900KS37441123
Ryzen 9 7950X23037523
Core i9-14900K25336681

Cinebench R23のマルチコアではCore Ultra 9 285Kは先代のCore i9-14900Kに対して17.5%高い性能を発揮しており、Core i9-14900KSに対しては5%近い性能向上を記録しています。ただ、競合となるAMDのRyzen 9 9950Xに対しては厳しい結果になっており、保守的なAMD公称値に対しては3%上回っています。ただ、Ryzen 9 9950XのES品と水冷クーラーを用いたベンチマークのリークでは230W設定でCore Ultra 9 285Kを7%上回り、電力設定を253Wに設定した場合には8.8%上回るなど現状はRyzen 9 9950Xの方が高い性能になる可能性がありそうです。

今回のベンチマークはリークであるほか、発売まであと3か月でまだ最適化が完ぺきではないQS段階です。そのため、今後発売が迫る毎に性能が向上すると考えられるためRyzen 9 9950Xに対してここまで大きな差は空かず、最終的には差は5%台に収まる可能性が高いと言えます。また、ワークロードによって得意不得意があるため、他のベンチマークではRyzen 9 9950Xを上回る可能性も十分考えられるため、今回の結果でArrow Lake-Sの性能がAMD Zen 5より低いと判断するのは時期尚早と言えます。

コメント

今回のベンチマーク結果はあくまでリークであるほか、QS品と言う点には留意が必要です。

ただ、過去には今回と同じく発売3か月前と言うタイミングでQS品Core i5-13600Kのベンチマーク結果が登場していましたが、QS品の結果は製品版とほぼ同じ性能でした。そのため、仮に今回のCore Ultra 9 285Kのベンチマーク結果がほぼそのまま製品化まで行くとハイエンドモデルだけですが、かなり厳しい販売状況になるかもしれません。ただ、本文でも書いてある通りワークロードによって性能の出かたが異なる事や、Raptor Lakeとは異なり今回のArrow Lake-Sは全く新しいソケットを使うなど最適化が必要なポイントも多くなっているため、今回の結果だけ見てRyzen 9000シリーズに急いで飛びつくというのはやめておいた方がいいと個人的には思います。

補足情報

Intel Arrow Lake-SはIntelが2024年10月に投入予定の次世代デスクトップ向けCPUになります。アーキテクチャーはP-CoreとE-Coreが刷新される事で省電力性とパフォーマンスの両立を図ると言われています。また、マザーボードはLGA1700からLGA1851に変更され、DDR5対応が必須となります。

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製品ジャンルメーカー製品名発売予定時期
CPUIntelCore Ultra 200 (Arrow Lake-S)2024年10月以降
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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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