AMD Ryzen Threadripper 5000シリーズは2022年に延期された模様

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AMDのHEDT向けCPUであるRyzen Threadripperについては2021年7月頃に11月頃に発売されるというリーク情報がありましたが、最新の情報によると発売時期が2022年に登場に延期されたようです。

目次

Threadripper 5000シリーズは再度延期。2022年発売に

AMD Ryzen Threadripper 5000 ‘Chagall’ HEDT CPUs Allegedly Delayed To 2022 (wccftech.com)

AMDのRyzen Threadripperについては2019年11月7日に発売されたZen2アーキテクチャーを採用したCastle Peakが最新鋭モデルとなっています。AMDのCPU上ではこのThreadripperを除くと全てにZen3アーキテクチャーが採用されているため、このThreadripperにもZen3アーキテクチャーを採用した5000シリーズの登場が待ち望まれており一時期登場したリークでは2021年11月に発売される見込みでしたが、2022年に発売が延期されたようです。

従来までのThreadripperに比べると非常に長い登場サイクルに

Ryzen Threadripper 5000シリーズの延期に関する情報はGreymon55氏から寄せられており、3DCenterが掲載したAMD、Intel、NVIDIAの製品登場タイミングに関するツイートに対して『Chagall (Threadripper 5000シリーズのコードネーム)は来年発売する方向でまた延期されたようです』とリプライをしています。

Threadripper 5000シリーズについては2021年5月頃には9月発売とリークが流れましたが、その後Moore’s Law is Deadにて11月に延期されたというリークが流れています。そのため、今回のGreymon55氏のリークが正しければ今年だけで3回も延期された事になります。

Threadripperシリーズの発売については過去のモデルについては

・Zen1 ThreadripperはZen1 Ryzenから約半年以内、EPYCの後からは2ヵ月以内に発売
・Zen+ ThreadripperはZen+ Ryzenから約4か月以内に発売
・Zen2 ThreadripperはZen2 RyzenやEPYC登場から4か月以内に、64コア版は64コアEPYC登場から2ヵ月以内

このように、EPYC登場からほどなくして内部構造が似ているThreadripperの発売は行われていますが、Zen3世代ではEPYCが2021年3月発売がされましたが既に半年以上経過し、2022年に延期となればEPYC登場からは1年近く遅れてThreadripperが登場となり従来の登場スケジュールからすると異常なまでに長くなっています。

延期は3D V-Cache版が登場するためか、単に競合が居ないからか?

Threadripperと内部構造などが似ているEPYCでは2022年1月に開催されるCES2022にて3D V-cacheを搭載したモデルが登場すると言われていますが、Threadripperも同様に3D V-Cacheを搭載すると言われています。

次世代Ryzen Threadripper X3Dなどの情報が出現

そのため、今回の延期の背景には3D V-CacheラインアップのファミリーとしてサーバーEPYCとHEDT向けThreadripperを同時に発表させたかったからと言う可能性もあります。

一方でThreadripperに対抗できるCPUは競合であるIntelからは登場していないからと言う理由もありあそうです。IntelでThreadripperに最も競合できそうなモデルはIce Lake-SP採用したワークステーション向けXeon W-3375ですが、こちらは38コア/76スレッドとなっており最大64コア/128スレッドのZen2アーキテクチャーを採用したThreadripper 3990xでも対抗できてしまいます。そのため、AMDとしてはより利益率が高いサーバー向けCPUであるZen3 EPYCの生産を優先的に行い、HEDT向けCPUについては旧世代のままで放置してもあまり影響は無いと考えている可能性もあります。

Intel Arc Alchemistのレンダー画像が出現。発売は2022年Q2に延期に

 

Ryzen Threadripperについては記載されている通り何度も延期されていますが、正直この原因は競合不在と言うのが最も大きいと思います。Intelなどライバルが居ればライバルが新商品を出すまでの間しか売れないため、可能な限り新商品の投入は前倒ししようとしますが、今は特に急ぐ理由が全くないように見えます。それなら、EPYCなど利益率が高いサーバー向けモデルに生産キャパシティーを振り切った方が会社の利益に繋がるためRyzen Threadripperがこのように何度も延期されてしまうのは顧客目線では無いものの、会社としては仕方ない事象にように思えます。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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