AMD Radeon RX 6000シリーズのエントリーモデルであるRadeon RX 6500 XTやRX 6400にはNavi 24 GPUが採用されると見られていますが、このNavi 24 GPUについて製造プロセスが判明しました。また、Radeon RX 6500 XTの登場時期とRX 6400に関する販売情報も出現しました。
エントリー向けGPUであるNavi 24 GPUの情報が出現
AMD Radeon RX 6500XT and RX 6400 to be the first 6nm graphics cards – VideoCardz.com
AMDでは2020年末にNavi21 GPUを搭載するハイエンドモデルをリリースして以来、アッパーミドルのNavi 22 GPU、ミドルレンジのNavi23 GPUと順にハイエンドからミドルレンジに向けてラインアップを拡充していましたが、2022年1月初旬に開催されるCES2022にてエントリー向けのNavi 24 GPUを搭載したRadeon RX 6500 XTとRadeon RX 6400が発表される見込みになっています。今回、その中でRadeon RX 6500 XTとRadeon RX 6400のそれぞれの発売日などの情報の他、Navi 24 GPUの製造プロセスで6nmが採用される事が明らかになりました。
Navi 24 GPUはTSMC 6nmを採用へ
Videocardzが独自に入手した情報によると、Radeon RX 6500 XTとRadeon RX 6400に採用されるエントリー向けGPUであるNavi 24 GPUでは他のRadeon RX 6000シリーズで採用されているTSMC 7nmプロセスでは無く、Ryzen 6000シリーズであるRembrandtなどで採用予定のTSMC 6nmを採用するとの事です。このTSMC 6nmを採用する製品はRyzen 6000シリーズの他、Intelが2022年上半期中に投入するArc Alchemistで採用予定となっています。
このTSMC 6nmの採用によって消費電力の低減の他に、ダイサイズの小型化が実現できるためより安価な価格での登場が可能になるものと見られています。
Radeon RX 6500 XTは22年1月19日発売。Radeon RX 6400は一般発売無し
Navi 24 GPUの製造プロセスの他に、Radeon RX 6500 XTやRadeon RX 6400に関する新情報も登場しています。
Radeon RX 6500 XTに関しては発売日は2022年1月19日に予定されているとの事です。
また、Radeon RX 6500 XTの登場からAMDではメモリー帯域幅の計算値を変えるようで、従来まではメモリーモジュール単品の帯域幅が記載されていましたが、新しい計算値ではInfinity Cacheが加味されるようになるとの事。そのため、Radeon RX 6500 XTでは従来通りの帯域幅であれば128 Gbpsとなりますが、新しい計算値では232 GB/sとなるとの事です。
今回、TDPについても新たに判明しており、Radeon RX 6500 XTは107Wになるとの事で6pinのPCI電源が必要となります。インターフェイス面ではDisplayPortとHDMIをそれぞれ1基づつ備えています。
Radeon RX 6400については、Radeon RX 6500 XTとは異なり、AIB向けなど一般販売が行われるモデルは登場せず、すべてOEM向けのみとなるようです。メモリーの帯域幅は通常の計算方法であれば112 Gbpsとなる見込みですが、新しい計算値では216 Gbpsとして表記されるようです。
TDPについては53Wとなる見込みで、外部電源は不要となっています。インターフェイスはRadeon RX 6500 XTと同じくDisplayPortとHDMIをそれぞれ1基づつ備えています。
Radeon RX 6500 XTやRX 6400ではエントリーモデルでは初めて6nm化した製品となります。わざわざコストをかけて6nmプロセスを投入した理由としては、ダイサイズの小型化と省電力化が可能になるため、歩留まりの向上によるコストダウンそして、省電力化による低発熱化で銅やアルミなどを要するGPUクーラーの小型化が可能になり総合的にはコストダウンが可能になるからと考えられます。
このRadeon RX 6500 XTはエントリーモデルとしてArc AlchemistやNVIDIA GeForce RTX 3050 Tiなどに対抗するモデルになると見られますが、どれぐらいの価格そして、パフォーマンスになって登場するのか気になる所です。特に、今の状態はGTX 1660が5万円越えの価格で売られているような惨状のため、Radeon RX 6500 XTがエントリーモデルのグラフィックスカード価格を下げる材料になる事を祈るばかりです。
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